2021.06.23

手軽な登山エネルギー源の行動食とその入れ物

手軽な登山エネルギー源の行動食とその入れ物
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。

私にとって登山での食事は大いなる楽しみの1つですが、誰にとってもそうとは限りません。

・登頂するために登山する人
・絶景の撮影のために登山する人
・神社参拝のために登山する人
・脚力を鍛えるために登山する人
・自然を楽しむために登山する人

登山する目的は様々、当然食事など二の次だっ!という人もいるでしょう。半日程度のハイキングならば、登り初めから下山するまで、水しか飲まないという人もいます。

ただ、登山では何が起きるかわかりません。登山する以上は、危険は常にあなたのすぐそばにあると言っていいでしょう。

道に迷って下山できなくなったり、足を怪我して動けなくなったり・・・そんな非常時に役立つのが、登山での行動食です。

私はどんなに軽い登山でも必ずザックには行動食を入れますし、その入れ物にちょっとした工夫をしています。

登山とは非日常の世界を楽しむ活動です。それだけに食料の備えは万全であるに越したことはありません。たとえ、結果的に食べることがなかったとしてもです。

今回はそんな行動食について、そして私のちょっと工夫した入れ物についてお話します。

それではどうぞ!

登山時の行動食とその入れ物1 行動食とは

冬場の防寒着、あなたはどんな服装をしますか。

ロングコート
ジャンバー
ジャケット
ダウンジャケット
などなど・・

平地ではいろんなタイプの防寒着があり、あなたも自分に合った防寒着をオシャレに楽しんでいる事でしょう。

もちろん私もです!

私は仕事ではロングコートを愛用しています。

仕事着はスーツなので、その上からロングコートを羽織る形になります。

また、プライベートではジャンパーを着たり、ジャケットを羽織ったり、その時の気分に応じていろいろとおしゃれを楽しんでいます。

そして実は、山でもオシャレを楽しんでいます!

最近は、登山用の服もオシャレなものがあり、登山ショップに行くとオシャレな登山服についつい目移りをしてしまいます。

もちろん、オシャレだからといって登山服としての機能を犠牲にしているわけではありません。

ファッショナブルでありながら、むしろ登山服としての機能が格段に向上しているものもあります。

やはり「山ガール」という言葉が流行するくらいに、登山が女性にも浸透してきていることも影響しているのかな?と思います。

ただ、いくらオシャレな登山服が発売され、多種多様な登山スタイルが生まれようとも、これだけは変わらないだろうというものもあるのです。

それは雪山登山の主役ともいうべきシェルジャケットです。
私にとって、山で調理する食事は山を登る時の最大の楽しみの1つです。

汗びっしょりになって山道をひたすら上り「もう腹が空きすぎて限界だっ!!」というタイミングで、ザックから食材、調味料、ストーブ、コッヘルを取り出しササっと調理。そして景色を愛でながらひたすらガッつく 笑
はっきり言って味付けなど適当です。というよりも感覚です 笑

ただ、その時に食べる食事の味は、どんな高級料理店の最上級の食事よりも贅沢でうまい!!本当にうまいっ!!

山でうまい食事を食べるためだけに、山に登る人がいても全く変ではなく、むしろ理に適ってるとすら思います。

空腹は最上の調味料である と言いますよね!

ただ・・です。

[あなた]
私は頂上に立つために山に登るんだ!

[あなた]
俺は頂上からの風景をカメラで撮るために山に登るんだ!

という人だって当然いますし、食事がメインではない人は(多分そういう人が大半です 笑)食事はするができるだけササっと済ませたい、と考える傾向にあります。

そんなときのためにあるのが、行動食というものです。

登山時の行動食とその入れ物2 行動食とはこれだ

言うまでもなく、雪山登山は極寒の山の中を歩くもので、その気温は、地域にもよりますが概ね氷点下5度〜10度、氷点下25度まで下がることもあります。

通常は、それだけの極寒の中を人が生きていくことはできません。

もちろん平地でも、北海道の旭川などは氷点下25度まで下がる時期もありますが、その分家の中は強力な暖房が効いています。家の中は暑いくらいだそうです。

しかし、氷点下25度の山の中を歩く場合、もちろん暖房器具などありません。

外からあなた自身を温める手段が何1つないのです!

湯沸し用、料理用のストーブはあるでしょうが、それであなたの体を温めるにはあまりにも役不足です。

唯一暖かい料理や飲み物を飲むと言う手段があるくらいです。

つまり、人が生きていけないくらいの極寒の中、山を登るには、極めて保温性と防寒性の高いアウターが絶対に必要なのです!

それがシェルジャケットなのです!
私がイメージする行動食とは、スニッカーズカロリーメイトなどに代表される、歩きながらでも片手でパクッと口に運べる類の食事です。

他にもキットカット一本満足バーソイジョイウィダーインゼリーなどがそれに当てはまります。

そうなると、バナナやリンゴ、菓子パンなども当てはまりますが長持ちしないので、山でいう行動食としては少し不向きかもしれません。

・・・と私は考えていましたが、実は行動食の定義は人によってマチマチです。

登山中に食べる全てものを行動食と定義する人もいれば、その場で調理する以外のもの全てを行動食と考える人もいます。

別にどの考え方が正解だとか間違いだとかはないと思います。

どの考え方も正解と言えば正解でしょう。

ただ・・・です。

山で食べる食事は、そのほとんどが登山中のエネルギーを目的としていることに異論はないはずです。

つまり、行動食としてこういう食べ物が適切であるという条件をあなたに示すことができれば、あなたが山での行動食として適切なものを選ぶ指針にできると思います。

その条件をここであなたにシェアしようと思います。

高カロリーなもの
ダイエットを意識している人は「えっ!!」と思うかもしれません。

大丈夫です!登山ではあなたは長時間山道を歩き続けることになるため、日帰り登山でもかなりのカロリーを消費することになります。

つまり、高カロリーな行動食を食べたからと言って体重が増えるとは限りませんし、山を歩くためにはどうしてもエネルギーは必要です。

安心して食べてください!

栄養バランスがとれたもの
エネルギー補給には甘いものが良いといいますが、だからと言ってそればかり食べると栄養が偏り、健康を損なってしまいます。

1つの食品からバランスよく栄養摂取が可能であれば、それに越したことはありません。

しかし、栄養が偏らないように、異なる2つ3つの食品を食べるようにしましょう。

食べやすいもの
山を元気よく歩いているあなたは、基本的には体調はすこぶる良好でしょう。

ただ、いつ何時体調不良となってしまうかわかりません。

山の中だと病院もありませんし、体調不良でも歩くしかないのです。

そんな時はやはり消化の良い食べ物が最適です。

「私はこれまで医者にかかったことはない!」と豪語するあなたも消化の良いものを行動食としましょう。

のどが乾かないもの
塩分の高いもの、パサパサなものは、ビールのおつまみには最適ですが、山の行動食としては非常に不向きです。

なぜなら、余計にのどが渇いてしまい、余計な水分をとることになってしまいます。

とる必要のない余計な水分をとり、出す必要のない余計な尿を出す・・・

山に不向きなことはおわかりだと思います。

登山時の行動食とその入れ物3 私の行動食

シェルジャケットの防寒性、保温性の高さは、まさに驚愕の一言です。

仮に、あなたが真冬の雪のちらつく夜にTシャツ1枚+シェルジャケットと言うスタイルでコンビニへ買い物に出かけたとしても、あなたは全くといっていいほど寒さを感じることはありません。

シェルジャケットの中にもう一枚ちょっと分厚めのロングTシャツでも着込めば、外で一晩過ごすことすら可能でしょう。

しかも、登山ショップで取扱うシェルジャケットのほとんどがゴアテックスの素材を採用しています。

つまり、外からの雨や雪などの水分を完全にシャットアウトし、同時にあなたの体から発散する水蒸気を外に排出し蒸れを防ぐという機能を有しています。

ゴアテックスについてはこちら

登山用レインウェアに欠かせないゴアテックスとは?

いろんな機能を紹介しましたので、まとめるとこうなります。

●極めて高い防寒性、保温性
●外からの水分を完全シャットアウト
●内からの蒸れを排出


雪山登山を行う者にとってまさにパーフェクトと言えるジャケットなのです。
もしあなたが、行動食は何がいいかわからないと悩んでいるならば、これらの条件をクリアしている食品を選んでください。

その食品が行動食として最適です!!

例えば、私がいつも行動食としてザックに入れている食品がこれです。

スニッカーズ
カロリーメイト
バナナ
チーズ
おにぎり
キットカット
干し芋
柿ピー

[あなた]
え?柿ピーって塩分強いし、のど乾くんじゃないの?



そのとおりです。確かに私が行動食としてザックに入れている食品の中には、先ほどの条件を満たさないものもあります。

ただ、そういったものも悪条件を補って余りある利点があるのです。

例えば、今あなたが言ったように、柿ピーはビールのおつまみに最適で塩分が強いのですが、もともとの素材はお煎餅などと同じ米です。また、ピーナッツもはいっていますよね。私はあの柿の種のピーナッツの歯ごたえが本当に好きなのですが。

つまり、登山時に必要なエネルギーをバランスよくしっかりと補うことができるのです。

自転車のロードレースやトライアスロンで柿ピーを食べるという選手もいるくらいです。
食べ過ぎはよくありませんが、適度に食べる分にはしっかりとエネルギー補給できる最適な行動食です。

他にも、私の知らないもっと最適な行動食があるかも知れません。あなたも自分にあった行動食を探してみてくださいね。

登山時の行動食とその入れ物4 行動食の保存方法

で、そんなシェルジャケットですが、近年ソフトシェルジャケットハードシェルジャケットの2種類に分けられるようになりました。

私がここまであなたにお話ししたシェルジャケットは、ハードシェルジャケットのことだと思って間違いありません。極寒の雪山登山でも圧倒的防寒性、保温性を有する、それがハードシェルジャケットなのです。

【あなた】
では、ソフトシェルジャケットってなんだろう?ハードシェルジャケットほどの機能はないということかな?

なるほど・・・半分正解といったところですね。

ソフトシェルジャケットは、確かにハードシェルジャケットほどの防寒性、保温性はありません。ソフトシェルジャケットだけでは、雪山登山でのアウターレイヤーとしてはあまりにも役不足です。

しかし、ソフトシェルジャケットは防寒性、保温性を犠牲にすることによって獲得した素晴らしい機能を備えているのです!

では、このソフトシェルジャケットとハードシェルジャケットの違いを表にまとめてみましょう!
そんな保存食、どうやって保存すればいいのか?私のやり方をご紹介しますね。

基本の入れ物
スニッカーズやカロリーメイトの類は、それぞれ袋に入っているので、あまり気を使うことなくザックに入れることができます。実際に、ザックの中に手を突っ込んで、ゴソゴソとスニッカーズを取り出す人もいます。

しかし、私はそういうことはしたくないタイプです。決して神経質な方ではありませんが、袋に入っているとはいえ、口に入れるものをそのままザックの中に放り込むようなことはしたくありません。

ではどうしているか?

私は行動食入れる容器にランチバッグを使っています。

これです↓
要は弁当箱を入れる保冷袋ですね。同じ食べ物を入れるための袋ということで、行動食の入れ物としては最適です。

しかも、作りがしっかりしていて安価です。ダイソーで購入可能です。

ランチバッグ1つに、例えばスニッカーズならば10本入れることができます。容量も申し分ありません。

棒状食品、乾き物の入れ物
また、パスタやラーメンなどの麺類は、プラスチック容器の水筒に入れます。

これです↓
パスタは通常、棒状の束で売られていることはあなたもご存知の通りです。
これと同じような形状の、棒ラーメンなる商品があるのです。

これです↓
コンパクトで持ち運びしやすく調理も簡単、しかもうまい!ということで登山家に大人気の商品です。

パスタもラーメンも袋のままザックに入れてもいいと思いますが、適当な長さにカットして水筒に保管すれば、ザックの中でバキバキに折れてしまうこともなく安心です。

また、こんな風に↓柿ピーを入れれば、水を飲むかのようにササッと柿ピーを口に運ぶことができるのでとても便利です。
ソフトシェルは春秋に、ハードシェルは真冬に着るイメージですね。

ソフトシェルの優れている点は、ハードシェルほどではないにしろ、ある程度の防寒性、保温性を備えていながら透湿性、ストレッチ性をしっかりと備えている点です。着心地はトレーナーと比較しても遜色ありません。

ユニクロのフリースをさらに登山用に改良した服と言えます。

ソフトシェル1枚あれば、春秋の登山の服装に迷うことはなくなるはずです。

もちろん地域によっては、雪山でもアウターレイヤーとして大活躍です。是非とも1枚持っておきたい一品です!

では、ハードシェルはどうか?着心地や透湿性、ストレッチ性をある程度を犠牲にして、とにかく防寒性、保温性を追求しています。

それだけにハードシェル1枚あれば、日本のどんな山にでもアウターレイヤーとして大活躍です。

雪山にいくならば、ハードシェルは絶対に購入すべき!!自信を持っておすすめします!
【あなた】
なるほど!じゃあ、雪山で本当に寒い時はソフトシェルとハードシェルを重ね着すれば完璧だね!


ちょっと待ってください!

実はこのソフトシェルとハードシェルの身につけ方で注意すべき点が、これです。

確かに、ソフトシェルとハードシェルを重ねて着れば、もはや無敵の防寒性、保温性!と思いがちですが、この着方をすると逆に保温性が阻害されてしまいます。

なぜか?

ソフトシェルは、確かにユニクロのフリースのような着心地ですが、やはり若干生地がしっかりしており、ややぶ厚めです。

そのため、ソフトシェルの上にハードシェルを着てしまうと、保温力を持った空間が潰されてしまい、無駄にゴワつくだけになってしまうのです。

例えば、ダウンジャケットは中にたっぷりと空気を含んだ羽毛が詰め込まれているから暖かいのであって、空気がなくなるとただのウインドブレーカーになってしまいますよね。

つまり、雪山登山でしっかりと保温力を保つならば、少し薄めのフリースのようなミドルレイヤーとその上にハードシェルを着込めばOK!殊更に何枚も着込む必要はありません。

ソフトシェルとハードシェル5 唯一の欠点

ここまでシェルジャケットの効果についてお話しして着ましたが、そんな優れたシェルジャケットにもやはり欠点があります。

唯一、本当に唯一の欠点をあえて言うと・・・やはり少々高価です。

基本的に、登山ショップの商品は比較的高めに設定されていますが、ユニクロ等の商品で代用できるものも結構あります。

しかし、シェルジャケットについては代用できません。シェルジャケットに匹敵するようなものは存在しませんし、そうなると登山ショップで購入するしかないのです。

とはいっても、雪山登山を行う者にとっては、命を預けるジャケットとも言える道具なので致し方ありません。

ただ、それだけの価値は絶対にあります

もしあなたが、雪山登山を志すならば、ピッケルやアイゼン、雪山用の登山靴等と並ぶ雪山必須道具として必ず手に入れるべき!と私は考えます。

ピッケルとアイゼンについてはこちら

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雪山登山の最重要アイテムであるピッケルの使い方と持ち方

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極寒の中を暖かく快適に過ごすために、是非とも手に入れてください。何よりも、あなたの命を守るために!!

最後に

先ほども言いましたが、行動食は本当に自由です。行動食はこれでないとダメだ!なんてことはありません。

もしかしたら、私も知らない最高の行動食が未来の登山家によって発明されるかもしれませんし、食品会社が開発するかもしれません。

あるいはあなた自身が「俺の行動食はこれだ!」というものを見つけることができれば、すごく面白いと思いますし、私も教えていただきたいなと思うのです。

もし私がもっと山に最適な行動食を見つけたら、またここであなたに紹介しますね。

ではこのへんで。

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