2021.06.18

雪山登山の最重要アイテムであるピッケルの使い方と持ち方

雪山登山の最重要アイテムであるピッケルの使い方と持ち方
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
今回は雪山登山での必須のアイテムであるピッケルと、その使い方と持ち方についてお話しします。

里山を軽くハイキングする程度ならば必要ありませんが、急斜面が続く登山道、特に雪山登山では、ピッケルなしでの登山はあり得ません。

T字型のアイテムで、つるはしにも似ているピッケル。
その形から、どう使えばいいのかの見当がつくかもしれません。

しかし、ピッケルの効果を100%生かし切るには、正しい持ち方、そして使い方に関する正しい知識と練習が必要です。

決して難しくはありません。この記事を読むだけで、正しい持ち方と知識が簡単に身につくはずです。

ピッケルの使い方1つで、周りの登山家のあなたを見る目が変わってきますよ!

それではどうぞ!

ピッケルの使い方1 雪山登山の魅力

別の記事でも何度かお話ししたことがありますが、私は雪山登山が大好きです。もちろん、夏の登山も好きですが。

ただ、夏の登山と雪山登山のどちらが好きか?と問われたならば「雪山登山!!」と即答するでしょう。

では、雪山の何があなたを惹きつけるのか?と問われると・・・「何となく!」と回答してしまいます。もちろん、雪山登山の魅力を1つ1つ書き出せば、いくつも出てきます。

雪景色が神秘的、害虫が存在しない、空気がうまい、山料理の鍋物が美味い、などなど・・・

その一方で、実は雪山登山は、春夏秋の登山と比べてもかなり大変です!

しっかりと計画を立てる必要があるし、装備も夏山と比べるとはるかに多い。ザックの重さも比較になりません。

当日の天候も気になるところですし、何よりも春夏秋の登山とは全く異なる危険がたくさんあります。

うっかり雪庇に入ると滑落の危険大ですし、春夏秋とは景色が全く変わるので遭難もしやすい。

緊急のビバーク(緊急時の野営)となると、凍え死ぬ可能性も出てきます。

極寒の地を描いたドラマや映画で「寝るなっ!寝たら死ぬぞっ!」と寝そうになる仲間の頰をパンパンたたくシーンを見たことありますか?

雪山登山ではあれが現実に起きるのです。

雪山を知らない人が、春夏秋の登山と同じ装備で挑戦してしまうと、いとも簡単に命の危険にさらされる・・それが雪山登山なのです。

では、なぜ私がそんな雪山登山を好むのか?

先ほどは「何となく!」と回答しました。あと、サラッと雪山登山の良いところを紹介しました。

しかし、改めて自分がなぜ雪山登山が好きなのかを考えてみると、これだけの理由がありました。

●寒い方が自分の体質的に合っている
●見渡す限り一面銀世界の美しい山の姿が好き
●夏によく見る虫を気にする必要がない
●雪山特有の登山道具を使いこなすのが楽しい
●困難な山に挑戦する自分に酔える
●山料理の鍋物が本当に美味い


あなたはこの私の考えをどう思いますか?

残念ながら、私の考えに賛同してくれる人はあまりいません 笑

それでも、もしあなたがこれを読んで、賛同せずとも雪山登山に少しでも興味を持ってくれたならば、これほど嬉しいことはありません!

基本はやはり雪のない季節の登山ですが、ゆくゆくはあなたにも雪山に挑戦していただきたいと思っています。
ようやく気持ちの良い季節になりましたね♬
この記事を書いている現在、2017年(平成29年)3月30日、まさに春本番です。

昨日までちょっと肌寒かったのですが、今日出勤のために玄関を出た瞬間、フワッと心地よい風が
吹き抜けていきました。

「今日も仕事がんばるぞっ!」

そんな気分にさせる心地よい春の風でした♬

そして登山にも最適な季節です。
ほんの1か月前までは完全防寒の雪山登山スタイルでしたが、今はもうそのスタイルだとちょっと大げさです。

もちろん油断はできませんが、春を意識した登山スタイルでも行けそうな気候になってきました。

私自身は雪山登山が大好きですけどね 笑

そんな春の登山でも、やはりこの季節特有の注意点はあります。

まず、雪崩です。よほど雪深い山でないと縁のないことと思われがちですが、春の気温となり積もっていた雪が溶けやすくなっているのです。

ほんのちょっとした雪への振動がきっかけとなって発生する雪崩。

当然、雪解けによる雪崩の発生はこの時期多発します。残雪の深い山に行くときは十分に注意する必要があります!

そんな雪崩についてはこちら

雪山最大の脅威からあなたの命を守る雪山装備とは

その他にも春特有の注意点はありますが、ここでは特に日焼けの防止について解説します。
それでも夕方4時くらいになると、空腹で集中できなくなってしまいます。で、結局またコンビニへ直行し好物のスナック菓子やチョコを購入。

帰宅後は、夕食をきっちり食べ、しかもおかわりまでしてしまいます・・・

そんなに食べてるとやはり食費は気になってしまいますが、それはどうしようもありません・・

それよりも気になるのは体重!さぞ増えていることだろうと昨日、恐る恐る体重計にのってみました。
あまり見たくありませんが、やはり体調管理は大事です!で、体重計の数値はというと・・・

全く増えていない!どころかなんと少し減少!しているのです!!

たまに、いくら食べても全く太らないといううらやましい体質の方がいらっしゃいますが、残念ながら私はそんな体質を持っていません。

食べれば食べた分だけ脂肪は蓄積され、それはしっかりと体重にも反映されます。

おそらく、私を含めた多くの方がそういう体質ではないでしょうか?

というよりも人間の身体はエネルギーを脂肪として蓄積するようにできているので、当たり前なのですが。

では、なぜ普段よりも食欲が旺盛で、しかも本能の赴くまま食物をむさぼっている私の体重が増えないどころか、むしろ減っているのか?

これには御多分に漏れず、やはり登山が大いに関係しています。

以前、ダイエットについて記事を書いたことがありますが

ありとあらゆるダイエット法の頂点に立つ登山という方法

それとはまた別の視点でダイエットについて解説していきますね。

ピッケルの使い方2 雪山必須道具ピッケル

さてその雪山登山、先ほども言ったように雪山登山特有の道具がいくつかあります。

それらは雪山登山必須のもので、これらを持たずに雪山に挑戦することはあり得ません。

どれも命に関わるものであるためです。

ここではそのうちの1つピッケルについてあなたに解説します。

雪山登山に挑戦する登山家を見ればわかりますが、その手には必ずピッケルがあります。ピッケルとは何に使うものなのか?

●山を登る時、降りる時のバランスの補助
●風が強い時の姿勢の補助
●登山道で転倒した時の滑落防止の支点
●氷雪に打ち込んで体を保持


つまり、主に雪道を歩く時の杖として使用するため、歩行時は常に手に持つことになるのです。

時にはピッケルを雪面に打ち込んで雪面を登ることもあります。

また、常に角度のある道を歩くことになるため、足を滑らせて転倒してしまうとどこまでも滑り落ちてしまいます。

滑り落ちた先が崖になっていると、もはや助かりません。

そんな時、このピッケルを雪面に打ち込んで滑落を止めることができるのです。

まさに攻守ともに大活躍!!というわけですね。
実は私、山に登るのは月に2~3回です。
もちろん、もっともっと登りたいのですが、仕事等の事情もありこのくらいのペースで登るのがやっとです・・

山に登る魅力はここで何度も解説しているとおりですが、魅力の1つが非常に高度な有酸素運動であるということです。

登山では決して走ることはありません。
トレイルランニングという競技がありますが、それとはまったく別です)

ある程度大きな荷物を背負って、山の木々や壮大な景色を愛でながらのんびりと山道を登っていきます。

もしあなたが正しい姿勢、正しい歩行技術を身につけているならば、その歩行は全身運動となっています。

正しい歩行技術についてはこちら

プロ登山家と初心者の違いはちょっとした歩き方のコツにあった!

脚の筋肉はもちろんのこと、体幹、腕の筋肉も隈なく使用し、脂肪は極めて効率よく燃焼していきます。

例えば、日帰り登山での脂肪燃焼の量をカロリーで表すと、約2000キロカロリー!

もちろん、様々な要素が絡むためおおよその数値になりますが、この消費カロリーは20kmのマラソン、つまりハーフマラソンの完走時に匹敵します。
ハーフマラソンを完走することは並大抵のことではありません。

私は人一倍登山経験があると自負しておりますが、お恥ずかしながらハーフマラソンを完走する自信はありません 笑

仮に、全身ボロボロになりながらもどうにか完走したとしても、翌日、全身筋肉痛で起き上がることすらできないでしょう。

そして「もう二度とゴメンだっ!!」と固く誓うに違いありません 笑

ピッケルの使い方3 各部位について

「山の天気は変わりやすい」と昔から言われるように山ではコロコロと天気が変わります。

また地形など局地的な状況で、天候は大きく変わるため実際に何時に雨が降るかなどを知ることはできません。しかし、広域での天気予報で「天気が荒れるかどうか」 は一般的な平地の天気予報で誰もが知ることができます。
【気象予報士】
明日は低気圧が近づいて荒れ模様です

という予報ならば、あなたが登る山も十中八九荒れ模様です。
この際、前日の天気予報が当たるか否かは置いておきましょう。それは特段重要なことではありません。
それよりも「こういう可能性がある」ということは山でも当てはまる、ということをよく覚えておくことが最も重要であり、一般的な天気予報の利用方法です。もちろん、それは雷においても同様です。


|テレビ等で確認
天気予報を確認し、「雷を伴う」という表現があるかに留意。


|インターネットで確認
Yahoo!天気・災害
気象庁天気予報
日本気象協会tenki.jp 
ウェザーニュース
日本気象株式会社 てんきとくらす
ヤマケイオンライン


|電話で確認 177番
今日・明日・明後日の天気予報を電話(自動音声)で聞くことができます。平地用ですが参考にすることはできます。

市外局番+177番
例えば上高地なら 0263177 で長野県中部気象台発表の天気予報が流れます。 注意報・警報、天気、降水確率、予想気温等が順番に流れます。


|山中での確認方法
●スマホのアプリ(電波の入りやすいところでは有効。事前に使いやすいものをインストールしておく)
●山小屋や自然センター等に張り出してある天気図
●AMラジオ
山中で積極的に天気情報を確認するにはラジオが適しています。スマホよりバッテリーのもちが良く、予備の準備も簡単です。また、ラジオは、スイッチを入れて歩くことでクマ除けにす人気の無い登山道では熊よけとしてつけながら歩くという人も居ます。
こちらがピッケル、そしてその各部位の名称です。
以下、ピッケルの各部位について解説します。

1.ピック
氷雪に打ち込んで、斜面を登る支点とする。滑落時もここを氷雪に打ち込んで滑落を止める。

2.カラビナホール
ピッケルの落下防止のためのピッケルバンドを通す穴。カラビナをかけることもある。

3.ブレード
雪や氷をここで削り、山を登る時、降りる時の足場を作る。急斜面での休憩場所作りや雪洞を掘る時にも使う。

4.シャフト
ピッケルの握りの部分。ゴムでコーティングされているものもある。

5.スピッツェ
山を登る時、降りる時、ここを斜面に刺しつつバランス補助で使用する。

ピッケルの使い方4 ピッケルの選び方

登山ショップに行けば、形も長さも様々なピッケルが陳列されています。デザインで選ぶことも大事ですが、もし可能ならば、縦走用と登攀用の2種類のピッケル購入をおススメします。

縦走用ピッケルは、比較的傾斜角の緩い斜面を歩行するためのものであり、主に杖として使用することになるため、比較的長いピッケルである必要があります。

登攀用ピッケルは、比較的急な斜面を登る時に大活躍します。使い方は後ほど詳しく説明しますが、登攀用ピッケルは短い方が使いやすいでしょう。

縦走用と登攀用、それぞれのピッケルの違いは長さであり、他に違いはありません。長さの目安はこんな感じです↓

●縦走用ピッケル:男性は65~75cm 女性は60~70cm
●登攀用ピッケル:男性は50~60cm 女性は45~55cm


もちろん、縦走用と登攀用で1本のピッケルを使っても問題ありません。ちなみに私は1本のピッケルを兼用しています。

ピッケルの使い方5 ピッケルバンド

ピッケルを使用する上で最も気を付けなくてはならないのは、手から落としてしまうことです。特に、急な斜面でピッケルを落としてしまうと、斜面をどこまでも滑り落ちてしまうため回収不可能です。また、雪山の急斜面だと、ピッケルが下の登山家に当たってしまう危険性もあります。

そんなときのために、ピッケルバンドというものがあります。そんな大げさなアイテムではありません。
要は、ピッケルを身体に括り付けるためのバンドです↓

”ピッケルのバンドは要らない。これは、近藤さんの流儀。経験からの話も加味されてのことですが、万が一にも転倒や滑落をしてしまった場合、ピッケルと身体がバンドで結ばれていることでのマイナス面を考えてのこと。ピッケルで身体を止められるのは、ほんの一瞬の判断でしかありません。もし、そこで止められずに滑っていってしまえば、斜面を転がり落ちる身体とともに、バンドにつながったピッケルが凶器となって降り注いできます。

「だから、ピッケルにはまったくバンドは付けない方がいい。手首とピッケルをつなぐ方法のほか、初心者がよくやるシュリンゲで身体に巻き付けているのはもっと危険なので止めておいた方がいい。むしろ、バンド類を付けずに手に一体化させて、つねに握っている感覚を覚え込ませるようにするべき。ヨーロッパのガイドでピッケルにバンドを付けている人は稀ですね」”

AKimamaより


雪山ではどんな危険が潜んでいるかわかりません。
ピッケルバンドを使用しない方が良いという考えは、おそらく過去にピッケルバンドを装着していたことによる負傷があったことによるものと考えられます。ここにあるように「手に一体化させて、つねに握っている感覚を覚え込ませる」ことが最善の策なのかもしれません。

ピッケルバンドを使用するか否か、あなたの考え方次第です。ちなみに私は、ピッケルバンドを手に括り付けます。

ピッケルの使い方6 ピッケルの使い方 持ち方

ピッケルは、その形状から単に杖のように使用しても十分使用できますが、やはりより正しい持ち方を覚えてこそ、さらなる効果を発揮させることができます。

特に雪の急斜面を登る時、ピッケルはその効果を最大限発揮させることができます。

その持ち方をここで解説いたします。

まず、比較的平坦な登山道の歩行時には、カラビナホールあたりを手のひらで包むような感じで持ち、親指と人差し指でつまむように持ちます。この時、ピックを前方にしましょう。
スピッツェを地面に刺しながら歩くと、杖代わりになって歩きやすくなることもあります。ピッケルはこの持ち方が基本となります。

雪の急斜面を登る時は、このように持ちます。
このように持つことによって、ピックを雪の斜面に突き刺しやくなります。雪の斜面を登る時は足だけで登ることはできません。ピックを斜面に突き刺して身体を保持して登る必要があるのです。

このようなスタイルになります↓
また、雪の斜面が非常に滑りやすいということは、あなたもよくお分かりのはずです。スキーやスノボ、ソリなどはその特性を存分に生かしたスポーツですよね。

登山でも素早く斜面を降りるために、お尻で滑ることがあります。この時、ピッケルがブレーキの役割を果たすのです。こんな風に↓
また、うっかり尻餅をついてしまってそのまま斜面を滑り落ちてしまったという時は、このピッケルでブレーキをかけて身体を止めなくてはなりません。滑った先が崖だとそのまま滑落してしまうためです。

比較的安全あ雪の斜面でピッケルでブレーキをかける練習をしておくことをオススメします。

ピッケルの使い方7 応用編

この他にもピッケルま様々な使い方をすることができます。例えば、長く続く雪の斜面の途中で足場を作りたい時、ピックの反対側であるブレードで斜面を削って足場を作ることができます。

また、スピッツェを雪に深く差し込んで、カラビナをかけてザイルを結べば、ピッケルを支点にして懸垂下降をすることができます。
ただ、この使い方はかなりの高等テクニックです。この使い方を覚えたいあなたは、実際に雪の斜面に立ってベテラン登山家からレクチャーを受けましょう。

最後に

もしあなたが雪山登山をするならば、どんなに低山であったとしても必ずピッケルを手に入れた上で、登山に挑戦してください。

雪山でのピッケルはあなたの歩行を助けるだけでなく、時にはあなたの命を守るかけがえのない相棒となるはずです。

そして手に入れたらとことん使い込んでください!使えば使うほどあなたの手に馴染んで、あなただけのピッケルとなるはずです。

そうなったら、もう雪山登山が楽しくて仕方がない!と感じるようになりますよ。そう!今の私のように!

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