2021.06.16

落雷の心配をせずに登山を楽しむ方法

落雷の心配をせずに登山を楽しむ方法
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
今回は落雷についてお話します。

こちらで様々な山でのトラブルについてお話してきました。

登山初心者が覚えておくべき怪我の応急処置法
登山で遭難しないためにあなたが知っておくべきこと
虫と上手に共存するための虫除け登山方法とは?
富士登山でスマートに高山病対策
山に住むクマとの共存方法を伝授

いずれも山では避けたいトラブルに違いはありません。これらのトラブルの中には、最悪のケースとして死に至るものもあります。

例えば、出合い頭に熊と遭遇、猛烈な攻撃を受ければ大怪我を負うことはあるかもしれません。最悪、死に至るケースもあるでしょう。中には、熊の方が一目散に逃げていき無傷で済むこともあります。

しかし、もしあなたが落雷を受けた場合、その先に待つのは、ほぼ100%の死です。ごくまれに生還することもありますが、半身不随などの重大な後遺症を残します。

太古の昔より、雷は神の怒りと恐れられてきました。神の怒りから逃れる術など無い・・・そこで人々は雷を神として信仰し、神の怒りを鎮めようとしたのです。

時代は移り変わって現在、落雷は単なる自然現象であり、そのメカニズムさえ理解すれば避けることが出来るということが判明しています。

山は、平地よりも落雷の被害を受けやすい場所であることは確かです。しかしそれは、天上に住む神が登山中のあなたに狙いを定めて雷を放っているのではなく、メカニズムの存在する単なる自然現象です。

今回の記事を読めば、仮に登山中、雷がゴロゴロ鳴ったとしても、あなたは焦ることなく安全に、あなた自身やあなたの山仲間を雷から守ることが出来るようになるはずです。

避けられる災害は全力で避けて、安全に登山を楽しむ!登山家であるあなたの最も大切な責務です!

登山中の落雷事故の例

登山中の落雷の恐ろしさを知るには、まずは過去の事故事例を参照していただくのが近道です。これから紹介する事例は、11名もの犠牲者を出した凄惨な大事故ですが、決して避けることができなかったものではなかったと思います。

確かに落雷は、極めて致死率の高い恐ろしい災害ですが、落雷のメカニズムを知っていれば、誰でも避けることができます。

知っているか否か、これがあなたの命の分かれ道です!決して大げさじゃなく!

西穂高岳落雷遭難事故

”1967年8月1日の気象状態は、本州を挟む形で高気圧が2つ並んでおり、南海上には台風があったため、大気の不安定な状態となっていた。

長野県松本市の長野県松本深志高等学校二年生の登山パーティーは、北アルプスの西穂高岳にて教員の引率による集団登山を行なっていた。この集団登山は個人での登山による危険を避けるため、希望者を集めて毎年学校が主催している行事だった。参加人数は教員5人を含む計55人。日程は、31日に松本市を出発、上高地で一泊し、1日の朝から西穂高に登山して、翌日下山、松本市に帰る予定であった。

参加者のうち46人が登頂したが、
正午過ぎから天候が悪化し、大粒のひょうまじりの激しい雷雨となったためパーティーは避難を開始。避難のため下山途中の13時半頃、独標付近のガレ場を一列で下っていたところに雷の直撃を受けた。これにより生徒8名が即死、生徒・教員と会社員一人を含めた13名が重軽傷を負い、生徒3名が行方不明となった。事故発生の連絡を受けた西穂山荘からは従業員と東邦大学医学部による西穂高診療所の医師ら二十余人が現場に向かい、遺体と負傷者を山荘に収容した。無事だった生徒と教員も山荘に避難。行方不明者の捜索は濃霧により翌朝まで延期された。同日夜には事件の一報を受けた東京医科大学の医師2名が上高地から救援に駆けつけたほか、自衛隊松本駐屯部隊のレンジャー隊員らが自発的に救援に向かっている。松本深志高校にはその日のうちに対策本部が設けられ、同校長を含む教員5名が上高地に向かった。

翌朝には長野県警と高校OBによる行方不明者の捜索が開始され、結局尾根から300m下ったガレ場で3名とも遺体となって発見された。これにより死者は計11人となった。午前8時頃には無事だった教員と生徒が下山を開始。9時ごろには陸上自衛隊明野駐屯地のヘリコプター2機が現場に到着し、負傷者を松本市の病院にピストン輸送した。遺体は高校OBの手で上高地まで下ろされた後、自衛隊のヘリで高校の屋上まで輸送され、警察による検視と生徒や保護者らによる簡単な告別式の後、それぞれの家に帰された。”


これは今から約50年前の事故です。この当時の気象予報技術がどこまで進んでいたのかは不明です。ただ当時の警察が、この事故に関して責任を問うことをしなかったことから、当時の落雷のメカニズムについての認識が進んでいなかったと考えられます。現在では、落雷のメカニズムについての認識も当時とは比較にならないほど進んでおり、現在の落雷事故は人災との認識がなされています。例えば、この事故の直前、「正午過ぎから天候が悪化し、大粒のひょうまじりの激しい雷雨となったため避難を開始した」とあります。
現在の技術があれば、もしくは観天望気に長けた登山家が1人でもパーティーにいたならば、雲の様子などから雷の兆候を察知し、より素早く避難ができたはずです。もしくは、もっと前の段階、登山自体を延期、もしくは中止するという選択もできたかもしれません。

いずれにせよ、このような悲惨な大事故は防げたはずです。

では、ここから雷についてより詳しく解説して行きましょう!


|雷が発生しやすい気象条件
雷が発生しやすい条件をまとめると、こんな感じです。

●登山では4月〜10月、特に7月、8月の夏季
●寒冷前線が現れた時
●積乱雲が発生した時
●夏なのに秋の空のように澄んでいる時
●夏で空気が濁って湿気が多い感じがした時


*寒冷前線とは、冷たい気団が暖かい気団に向かって移動する際の接触面で発生する前線を言います。
*積乱雲についてはこちら

天候を意のままに操る観天望気という技術


|雷に会わないために
雷に会わないためには、雷が発生しやすい条件のもとでは登山しないことが1番です。ただ、それだと夏季は登山できないことになってしまう・・・

そこで、あなたが登山中に雷に会わないためには、この3つに注意しましょう。

●夏季は出来るだけ早朝に出発し、14時頃には下山を終えるようにスケジュールを組む
●夏の夕方に起こる雷は同じ時間に起こることが多いので、山小屋や気象情報をチェックしておく。
●事前に雷注意報が出ている場合は登山を中止、もしくは延期する。



|雷が落ちやすい場所
雷の性質上、これらの場所に落ちやすいことがわかっています。

●山頂・尾根などの、まわりより高いところ
●河原のように開けたところ
●水場
もともとウルトラライト登山スタイルは、アメリカでのロングハイクを行うための方法論として生まれた考え方です。

ロングハイクとは数週間、数ヶ月に渡る長期間のハイキングのことで、ロングハイクを楽しむためには荷物を極力減らして、自然のものを利用して生活する技術を身につける必要がありました。

なぜなら、どんなに大量の荷物をザックに入れてもロングハイクの中では必ず物資不足に陥ることはわかりきっているし、そもそも大量の荷物を背負った状態でのロングハイクは行動範囲を狭めてしまいます。

ロングハイクを楽しむためには自然と向き合い、山に自生する木々や草花、木の実や果実、湧き水、そして動物・・・自らの知恵と工夫で生きるために必要な物資を調達していく必要があったわけですね。

ハイカーズデポという登山ショップの店主である土屋智哉氏は、より軽量でシンプルな登山道具でもっと気軽に山に出かけようという触れ込みで、日本にウルトラライト登山を持ち込みました。

各登山メーカーやスポーツメーカーが、より機能的な登山道具を次々と発表する中、土屋氏の持ち込んだウルトラライト登山という方法論は革新的でした。

しかし、日本は国土全体に山を持つ国です。
ウルトラライト登山の方法論は比較的すぐに受け入れられ、そして多くのシンプルな登山道具が店頭に並ぶこととなったのです。

特に、ハイカーズデポではウルトラライト登山の方法論を取り入れた多くの商品を取り揃えています。

しかし・・・ウルトラライト登山の本質は、とにかくもっと気軽に身軽に快適に山へ行くこと、そしてその中で自分にとって最低限必要な道具を見い出すことなのです。決して道具ありきではありません。

つまり、ウルトラライト登山を取り入れることによってこんなことが可能になるのです。

●もっと身軽に、気軽に、快適に山に登ることができる。
●山の中で自然と向き合い、自然のものを利用した創意工夫を楽しむことができる。
●本当に自分にとって必要な登山道具を見出すことにより、登山準備が簡単になる。




|ウルトラライト登山のデメリット

ここまでウルトラライト登山のメリットをあなたにシェアして来ましたが、そうなるとこんなデメリットも当然発生することになります。
【登山初心者】
でも、軽さを求めるあまり荷物を少なくしすぎると、いざという時に必要なものがない!ってことになるのでは?重いザックの方が安心感があるよ。

【ベテラン登山家】
確かに身軽に登山できたらいい時もあるけど、登山は大荷物を背負って行うものだし、標高の高い山や雪山登山では絶対に通用しない!そういうところでの物資不足は命に関わるよ!


その通りです。実はウルトラライト登山のデメリットは2つあります。


デメリット1 高い標高での登山や雪山登山などの厳しい環境では通用しない。
言うまでもありませんが、厳しい環境での登山を行なう場合、最も優先すべきはあなたの命を守ることです。そのためには、ザックの中には多くの物資を入れておく必要があるのです。

もちろん登山道具の有効利用という点でウルトラライト登山の方法論が必要な場合もありますが、基本的に使う可能性が少しでもある道具はザックに入れておくべきでしょう。


デメリット2 ウルトラライト登山を身につけるには、経験が必要。
2つ目のデメリットについては次章でお話しします。
かつての私、つまりウルトラライト登山を知る前の私は、ヒマさえあれば登山ショップで商品を見て回り
【わたし】
おっ!これ山で使ったら楽しいだろうな!便利だろうな!


と思ったものは片っ端から購入してました。

あなたも経験ありますよね?

店に展示してあるものがやけに魅力的に見えてしまい、買うつもりがないのについつい購入してしまう・・いわゆる衝動買い、というやつです。

特に、登山道具というものは持って入ればいつか役に立つ、いざという時のために持っておくものという性格の商品も多いので「それなら買っても無駄にならないな」ということで購入しやすい・・・つまり、作話しやすいのです。

そんなわけで私の自宅には、登山関連の道具が結構揃っています。

登山家として常識的に持っておくべきものから「これ何に使うんだっけ?」というものまで様々です。

そんな私ですが、登山歴もそこそこあり、また「せっかく買ったし一応使ってみるか!」と考えることもあるので「買ってからまだ一度も使ったことない」というものは、ほとんどありません。

ただ「試しに1度だけ使ったけどそれっきり使っていない」というものはいくつかあります。

言い訳するつもりはありませんが、登山道具は実際に使ってみて初めてその有効性がわかるものなので「購入したもののやはり使わないな・・」ということがあっても仕方ない!と、かつての私は考えていました。

雷鳴が聞こえた時の対応・避難方法

登山中に急に空がどんより曇ってきて、遠くの方から雷鳴が聞こえる・・・

そうなった時点であなたは落雷を避ける行動を開始しなくてはいけません。雷雲があなたの頭上に到着してからではあまりにも遅すぎます。また、雨が降り出すと行動も鈍くなります。

落雷を避けるには、素早い行動が何よりも大事です。

では、具体的にどう行動すれば良いのか?以下の通りです。

●カサやトレッキングポール、ピッケル、テントポールなどがザックから飛び出ていたら、外して手に持つ
●あなたの近くで雷鳴を聞いたら、姿勢を低くして、なるべく低い場所に素早く移動する
●逃げる時は、パーティメンバーで固まらずに離れて逃げる
●雷と雷の間の5~10秒の隙に、姿勢を低くしてより安全な場所に移動する
●近くに山小屋があったら山小屋に避難する(電気機器や壁から1m離れること)
●姿勢を低くし、ザックの上に座って、雷の通過を待つ。地べたに這いつくばったり直にすわると地面を伝った電流を受けることがある。
●もしあなたが稜線に居るなら、窪地やハイマツ帯の中に逃げこみ姿勢を低くして雷の通過を待つ
●鎖場や鉄のはしごなどから離れる
●木から2m以上離れる(木の根本で雨宿りを兼ねて待つと雷の側撃を受けることがある)
近くに安全な空間がない場合は、木など高いもののてっぺんを45℃以上の角度で見上げる範囲かつ木の幹や枝から2m以上離れたところが保護範囲となる


|もし落雷にあったら
万が一雷があなたに直撃した場合、あなたの身体は一瞬にして黒焦げ、もしくは心停止状態になります。

直撃さえ免れれば、それほど大きな損傷は与えず、たとえ心停止しても、心臓マッサージやAEDで適切に処置をすれば高い確率で蘇生します。また、雷に打たれて倒れたように見えても、ショックを起こしているだけの事もあります。諦めずに人工呼吸や心臓マッサージを行いましょう。

電撃が走った部分は皮膚がヤケドするので、ヤケドの処置(冷やし、ガーゼや包帯で保護)をします。高圧電流は身体内の各臓器もヤケドさせるので、雷に打たれた場合は即座に下山して医療機関でチェックを受けましょう。
|ウルトラライト登山には経験が必要
実はウルトラライト登山を行なうためには、ある程度の登山経験が必要です。
なぜなら、ウルトラライト登山とはあくまでも方法論であって、詳しいマニュアルのようなものがあるわけではないのです。

逆に言えば「これが私のウルトラライト登山なんだ」と言えば、なんでもウルトラライト登山になってしまいます。

つまり、あなた自身が登山経験を積む中で、自分自身のウルトラライト登山を確立していくしかないのです。

仮に登山経験のないあなたが無理にウルトラライト登山を行なうと、非常に危険です。

本来、経験があれば、登山ではどんな道具が必須か、どれとどれを兼用できるか、どの道具が不要かということの判断が可能になり、その中で必要最小限の道具を正しく揃えることができます。

ところが、経験がないとその判断ができないもしくはなんの根拠もない判断をし、その結果、登山で絶対に必要な道具がザックに入っていない!という事態が起こってしまうのです。



|ウルトラライト登山に続く2つの方法

「身軽に、気軽に、快適に登山を楽しむ」

これがウルトラライト登山の前提条件です。何も己の精神と肉体を鍛えるために行なう訳ではないのです。(それだと修行になってしまいます)

ただ、そこに行き着くためにはまず、山に登ってみてください。この時、ザックの中の荷物をどう準備するかは2つの方法があります。

1.大きめのザックに登山道具や食料を思いつくまま詰め込んで登山を実施する。
2.小さいザックに必要最小限の道具を入れて登山を実施する。


自宅にすでに登山道具があるというあなたは、1を選択しても良いでしょう。そして山では出来るだけ、多くの道具を使ってみてください。

もちろんうまく使えなくても、必要性を感じなくても構いません。たった一度でも使えば、それがあなたの大事な経験値となり、その道具がどんな場面で必要となるかが実感として判断することができます。

多くの荷物を詰め込んだザックを背負って登山に挑戦したあなた。大変だったと思います。しかし、これであなたは本当に大事な経験を積むことができました!

次の登山の準備段階で、あなたは前回の道具の中で何が必要か、何が必要でないか、なんとなくでもわかるはずです。

その経験をもとに、再び登山道具を揃えてザックに詰め込んでみてください。するとザックは前回と比較するとかなり軽くなっていませんか?

これを繰り返して、やがてあなた独自のウルトラライト登山スタイルが確立するということになるのです。

一方2の場合、ザックには必要最小限の荷物、いやおそらくそれすら入っていない状態での登山です。あなたは身軽に登山ができるはずです・・・が!絶対に無理な登山はしないでください。

山の中腹までで引き返すか、あるいは登山ルートがきっちり整備された難易度の低い山を選んでください。里山をフラリと歩いてもいいでしょう。

極端に荷物の少ない状態での登山は極めて危険です!概ね1〜2時間登ったら、そこから引き返すようにしましょう。

その経験で、あなたは登山にどんな道具があったら便利か、どんな装備を身につけたらより快適に登山ができるか、なんとなくわかったはずです。

その経験をもとに道具を揃えましょう。
登山ショップで揃えることができればベストですが、ホームセンターなどで揃う場合もあります。
あなたの懐事情と相談して決めましょう。



|ウルトラライト登山へと続くたったひとつの課題
もしあなたがウルトラライト登山への第一歩を踏み出すならば、山であることに挑戦していただきたいのです。

それは「山でお湯を沸かしてお茶を飲むこと」です。
【あなた】
これまでの記事で山での料理やコーヒーについてシェアしてきたのに今さらお茶?

と思われるかもしれません。

しかし、登山初心者のあなたは山でストーブ(コンロ)を使ってお湯を沸かすことすら難しく感じるはずなのです。

ストーブについてはこちらをご覧ください↓
「これであなたも山の料理人!ストーブ」

もちろん苦労するでしょうが、なんとかやり遂げてみてください!

また、お湯を沸かす方法はたった1つではありません。

ガスストーブを使えば簡単ですが、ガソリンストーブもあるしアルコール燃料を使う方法もあります。

山の枯れ木で火を起こす方法だってあるのです。

この機会にあなたに合う方法を探ってみても良いでしょう。

そうやって苦労して作ったお茶の味は格別ですし、お湯を沸かすことができたのであれば、大抵の山料理は作ることができるはずです。

あるいは「もっとこうしたら、簡単にお湯を沸かすことができるのでは?」という考えが浮かんだのであれば、素晴らしいことです!

次の登山で、ぜひ試してください!


|ウルトラライト登山では服も最少限
登山ショップに行けば、高機能な登山用の服が所狭しと並んでいます。

私も数点持っており、実際に何度も山で着ているので登山用の服の有効性はよくわかっています。やはりかなり快適で便利です。

ただ・・・です。

そういう服は、季節が移り変わるたびに次々とリニューアルされそれぞれの季節に応じた服が売られているのです。

あなたは季節に応じて服を購入する必要などないのです。

ウルトラライト登山では服も最少限に抑えます。

服も工夫すれば、登山用でない服を登山でも使えるようにアレンジできますし、登山用の服が1枚あればオールシーズンで大活躍です。

登山ショップの品揃えに惑わされることなく、従来品を快適に着こなすことを第一に考えましょう!

登山前日の天気予報情報の確認

「山の天気は変わりやすい」と昔から言われるように山ではコロコロと天気が変わります。

また地形など局地的な状況で、天候は大きく変わるため実際に何時に雨が降るかなどを知ることはできません。しかし、広域での天気予報で「天気が荒れるかどうか」 は一般的な平地の天気予報で誰もが知ることができます。
【気象予報士】
明日は低気圧が近づいて荒れ模様です

という予報ならば、あなたが登る山も十中八九荒れ模様です。
この際、前日の天気予報が当たるか否かは置いておきましょう。それは特段重要なことではありません。
それよりも「こういう可能性がある」ということは山でも当てはまる、ということをよく覚えておくことが最も重要であり、一般的な天気予報の利用方法です。もちろん、それは雷においても同様です。


|テレビ等で確認
天気予報を確認し、「雷を伴う」という表現があるかに留意。


|インターネットで確認
Yahoo!天気・災害
気象庁天気予報
日本気象協会tenki.jp 
ウェザーニュース
日本気象株式会社 てんきとくらす
ヤマケイオンライン


|電話で確認 177番
今日・明日・明後日の天気予報を電話(自動音声)で聞くことができます。平地用ですが参考にすることはできます。

市外局番+177番
例えば上高地なら 0263177 で長野県中部気象台発表の天気予報が流れます。 注意報・警報、天気、降水確率、予想気温等が順番に流れます。


|山中での確認方法
●スマホのアプリ(電波の入りやすいところでは有効。事前に使いやすいものをインストールしておく)
●山小屋や自然センター等に張り出してある天気図
●AMラジオ
山中で積極的に天気情報を確認するにはラジオが適しています。スマホよりバッテリーのもちが良く、予備の準備も簡単です。また、ラジオは、スイッチを入れて歩くことでクマ除けにす人気の無い登山道では熊よけとしてつけながら歩くという人も居ます。
このラジオは登山者専用に開発されたもので、通称「山ラジオ」と言います。
現在あなたが登っている山の名前から周辺の放送局を手軽に選べるようになっています。
72gと軽量、名刺サイズと小さく、ザックのショルダーベルトに装着可能です。
単4乾電池一本で、イヤフォンでAMを聞くなら72時間電池が持つという優れものです。
無駄のない厳選された道具を携えて身軽に、気軽に、快適に登山を楽しむ

これがウルトラライト登山の真骨頂です。
「ウルトラライト登山でザックの中身を最適化」では、その方法論について比較的ザックリとしたお話をしたと思います。

ウルトラライト登山を実践する場合、真っ先に思いつく方法は道具をいかに減らすか、いかにして軽量化するかということです。

使うかどうかわからないような道具をザックに詰め込んでしまうとザックが重くなり、ウルトラライト登山とはかけ離れてしまいます。

【登山初心者】
じゃあ、具体的にどんな道具を揃えたらいいの?

リスト化された登山準備一式の中でも「どんな登山でも必ず必要!」を見ていただければ、そこに答えは出ています。このリストの道具を揃えれば、何の問題もなく登山ができます。

とはいえ、あなたにとって本当に必要な道具は、あなたが山に行って山で見出していただく必要があるのです。

なぜなら、どんな登山上級者でもベテラン登山家でも、必要と考える登山道具はそれぞれ異なり、100人の登山家がいれば、100通りのウルトラライト登山スタイルが存在するのです。

例えば、私の知り合いのある登山家は、日帰りハイキング程度の荷物の量で山に1週間も滞在します。
彼のザックの中には

●防寒具、パジャマを兼ねたレインウェア
●極薄のテント一式
●少し大きめのコッヘル
●アルコール燃料
●そして1週間分の米


しか入っていません。
その場所場所で足りないものがあった場合は、草木や竹、木のつるなどで賄うそうです。

彼のウルトラライト登山スタイルは、彼にとって本当に必要な道具であるレインウェア、テント一式、コッヘル、燃料だけを持って山に入り、その他の必要なものは自然のもので間に合わすといったものです。

また、別の登山家は大きめのザックやウエストポーチなどを常に持っていますが、それらは全て自作!だそうです。

【ベテラン登山家】
ヤフオクで業務用ミシンを買ったんだ!1万5千円で買えたよ。登山道具のほとんどはそのミシンで作っているよ。


登山服やシュラフも自作で、特にシュラフは使い古しのダウンジャケットを縫い合わせて作ったものです。

また、その登山家は、登山ショップで道具を買うことはほとんどなくホームセンターや100均で
材料を購入し、そこから様々なものを自作するそうなのです。

彼にとってもウルトラライト登山スタイルは、必要なものは全て自作し、時には市販されていないようなオリジナル道具も作ってしまうというものです。

彼にとって本当に必要な道具は・・・業務用ミシンかもしれませんね。
このように、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、山に入りあなたにとって本当に必要な道具そしてあなた独自のウルトラライト登山スタイルを見いだすことができれば、登山の楽しみをさらに広げることができます。

登山とは、何も頂上にたどり着くことばかりではないのです!

雷の接近を感知する方法

接近してきた雷を事前に感知できる場合があります。
観天望気の知識があれば、積乱雲の接近で容易に感知できますが、それ以外にも、雷が放出する電気で完治できる場合があります。

ただし、雷接近の感知は容易ではなく、登山初心者がいきなりできるものではありません。
よって、以下に雷接近の目印となる現象を記します。登山中に空がどんより曇ってきたら、この4点を思い出してください。

もし、運よく近くにベテラン登山家がいたらぜひとも教えてもらってください。
勉強になりますし、きっと快く教えてくれるはずです。

●積乱雲の接近
●パチパチ、ブーンという音が聞こえる
●髪の毛が逆立つ
●AMラジオにガリガリという雑音が入る

観天望気についてはこちら

天候を意のままに操る観天望気という技術

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2021.05.28

観天望気で天候を操る!雲の演出編

観天望気で天候を操る!雲の演出編
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
突然ですが、あなたは晴れの日が好きですか?それともどんよりとした曇天、もしくは雨の日が好きですか?

もちろん、その日次第でいろいろ事情はあると思いますが、多くの人は晴れの日が好きだと思います。

もちろん私も朝の陽の光が大好きです!

朝起きてカーテンをサーっと開けると、眩しい太陽の光が降り注ぎ、睡眠状態だった脳を優しく覚醒させてくれます。
そのまま外の空気を吸いたくなって、ガラリと窓を開けベランダへ。

すると目の前には、はるか彼方まで澄み切った雲1つない青空。
良いことが起こりそうな予感がする1日が始まるわけですね。

でも、曇天だったり雨がザーザーと降っていたりすると、なんだか気分も晴れません。
通勤時に傘をささなくちゃいけないし・・・

そんなわけで、毎日の天気は私にとっても、おそらくあなたにとっても非常に大事な要素ですよね?

ただ、この天気という要素、登山では日常生活と比較にならないほど重要な要素となってきます。

晴れの日ならばもちろん問題ありませんが(季節によっては日焼け対策が必要ですが)、雨が降ってくると当然登山道はぬかるみます。
すると足を取られやすくなり、転倒の原因にもなります。
また、雨で濡れた岩は滑りやすくなり、登山家の行く手を阻みます。

雷雨に遭遇してしまうと、それこそ命にかかわります。

そして何より、山での天気は極めて変わりやすく、ネットやテレビの天気予報をあてにすることが出来ないのです。

そんな中ベテラン登山家は、天気予報に頼らない独自の天候予測技術を持っています。その技術を観天望気と言います。

今回の記事では、その観天望気についてあなたにお話しようと思います。

観天望気の利点は、ネットですら不可能なほどピンポイントで天候の予測が可能になるということです。

あなたが今いる場所、その場での天候予測が可能になれば、日常生活でも有効に活用できます。

山では、場合によってはあなたの命を救う技術になります。

この記事を読んで、観天望気をあなたのものにしてみてはいかがですか?

観天望気で知る雲の演出

あなたにとって"「雲」"とはどんな存在ですか?

いきなり訳のわからない質問で始まった
今回の記事。

あなたの回答は
「どんな存在も何もただの雲だよ」
「雨を降らすから邪魔な存在だね」
「ただの自然の生成物、それ以外に考えたことないね」
こんなところでしょうか?

しかし中には
「季節ごとの風物詩だね」
「雨が降ってくれないと困るから大事な存在さ」
という意見もあるでしょう。

特に農業を営んでいる方々は
こういう考えをお持ちの方が多くいらっしゃるかも?
農家の方の多くは観天望気を身につけておられます。

登山家である私にとって"「雲」"とは

雨や雪、雷をもたらす邪魔な存在であり
暑すぎる太陽の光を遮ってくれる存在であり
時には気持ちの良い風をもたらす存在であり
そして
山とともに自然現象を美しく演出してくれる
名脇役なのです!


ここまで
観天望気の手法をシェアする中で
雲についてあなたにお話をしてきましたが

観天望気で雲を知ることで
山を美しく演出する雲の存在を
発見することができるようになるのです。
観天望気は何も天候を予測するためだけのもの
ではないのです。

今回の記事では
山とともに映る美しい雲の姿を
あなたにシェアしようと思います。

これを知れば
登山の楽しみがまたさらに増えるはずです!!

観天望気で知る雲の演出1:かさ雲

かさ雲とは
山の頂上付近に
昔の笠のように出現する雲のことです。
こんな感じです。
かさ雲ができる理由については
以前の記事でもシェアした通りです。
こちらをご覧ください↓

この写真でもあるように
富士山のかさ雲が非常に有名です。

富士山のように、遮るものが何もなく
気温や気圧、湿度などの条件が揃って
初めて美しいかさ雲が出現するのです。

もちろんこれは山の麓からも観察が可能です。

このかさ雲
実は山の頂上付近に出現した時の呼び名であり
山から離れたところに出現すると
"「レンズ雲」"という言い方をします。

雲の状況次第で
細かく呼び名が変わるところに
日本人の感性の鋭さが伺えますね!

あなたがもし
かさ雲の美しい姿を見たいのであれば

1眼レフカメラを首にかけ
シャッターチャンスを狙ってみてはいかが?

観天望気で知る雲の演出2:雲海

これは私が一番好きな光景です。

時にはこれを見るために山に登ることもある
と言っても決して言い過ぎではありません。

あなたにも1度お目にかけたい本当に
素晴らしい景色です!

それがこれです!
う〜ん・・・本来はもっともっと美しいです!!
わかっていたことですが
やはり画像ではなかなか本来の美しさを
お伝えするのは困難です・・・

あなたには
是非とも実際に山に登って
この美しい景色を感じていただきたい!!

・・それはさておき
雲海とは
読んで字のごとくですが
「雲がまるで海のように眼下に広がる光景」を言います。

概ね1200m以上の標高がある山の
頂上付近で見られる光景です。

雲海の正体は
概ね層雲と呼ばれる下層雲の1つで
山岳用語では「ガス」と呼ばれたり
単純に霧と呼ばれたりします。

もちろん雨雲に発達することもありますが
私の経験上、気圧が高ければ
そんなに気にすることはありません。

しかし、この雲海
山に登れば必ず見ることができる!
というものではありません。

気温や気圧、湿度などの気象条件が揃って
初めて見ることができる貴重な景色なのです!

もしあなたが
この雲海を求めて山に登るのであれば

是非とも一眼レフを首にかけ
シャッターチャンスを狙っていただきたいと思います。

観天望気で知る雲の演出3:飛行機雲

これは山に関係なく
平地でもどこでも見ることができる
空の中、一直線に伸びた雲のことです。

気象条件が合えば
割と頻繁に見ることができる雲ですが

青空の中
1直線に伸びた雲はどこか趣があり
ついつい見上げてしまいますよね?

ユーミンの歌にもなっています。

♫〜そらをかけてゆく
あの子の命はひこうき雲〜♫

命を飛行機雲に例えた
なんとも切ない歌ですが
なんとなくわかる気がします。

で、この飛行機雲
実はその日の気圧を判断する指標と
することができるのです。

なぜなら
飛行機雲ができるのは
大気が低気圧の状態でないと
見ることができないからです。

高気圧に覆われた中では
飛行機雲はすぐに消えてしまいます。

これはちょっと意外だったかも知れません。
というのは、あなたは
青空の中一直線に描かれる飛行機雲のイメージ
をお持ちのはずだからです。
しかし、実際には
飛行機雲が描かれる時
大気は不安定な状態にあるのです。

観天望気で知る空の芸術

今回、代表的な雲の美しい演出を
あなたにシェアしましたが
雲は無限に美しい姿を見せてくれます。

あなたが山に行けば
これまで誰も知らなかった未知の雲の姿を
発見することも十分あり得るのです!

是非とも山に登って
そんな美しい雲の姿を発見して見てください!

その時は
一眼レフを首にかけて
シャッターチャンスを狙うことをオススメします 笑

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2021.05.28

観天望気で天候を操る!積乱雲編

観天望気で天候を操る!積乱雲編
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
突然ですが、あなたは晴れの日が好きですか?それともどんよりとした曇天、もしくは雨の日が好きですか?

もちろん、その日次第でいろいろ事情はあると思いますが、多くの人は晴れの日が好きだと思います。

もちろん私も朝の陽の光が大好きです!

朝起きてカーテンをサーっと開けると、眩しい太陽の光が降り注ぎ、睡眠状態だった脳を優しく覚醒させてくれます。
そのまま外の空気を吸いたくなって、ガラリと窓を開けベランダへ。

すると目の前には、はるか彼方まで澄み切った雲1つない青空。
良いことが起こりそうな予感がする1日が始まるわけですね。

でも、曇天だったり雨がザーザーと降っていたりすると、なんだか気分も晴れません。
通勤時に傘をささなくちゃいけないし・・・

そんなわけで、毎日の天気は私にとっても、おそらくあなたにとっても非常に大事な要素ですよね?

ただ、この天気という要素、登山では日常生活と比較にならないほど重要な要素となってきます。

晴れの日ならばもちろん問題ありませんが(季節によっては日焼け対策が必要ですが)、雨が降ってくると当然登山道はぬかるみます。
すると足を取られやすくなり、転倒の原因にもなります。
また、雨で濡れた岩は滑りやすくなり、登山家の行く手を阻みます。

雷雨に遭遇してしまうと、それこそ命にかかわります。

そして何より、山での天気は極めて変わりやすく、ネットやテレビの天気予報をあてにすることが出来ないのです。

そんな中ベテラン登山家は、天気予報に頼らない独自の天候予測技術を持っています。その技術を観天望気と言います。

今回の記事では、その観天望気についてあなたにお話しようと思います。

観天望気の利点は、ネットですら不可能なほどピンポイントで天候の予測が可能になるということです。

あなたが今いる場所、その場での天候予測が可能になれば、日常生活でも有効に活用できます。

山では、場合によってはあなたの命を救う技術になります。

この記事を読んで、観天望気をあなたのものにしてみてはいかがですか?

観天望気で最重要の雲 積乱雲

前の記事では
気圧や雲の種類などについて
あなたにシェアしました。

そして
雲の種類とその特徴を知ることが
天候を予測すること、つまり観天望気につながる
と言いました。

もちろん
以前にシェアした雲の特徴を知ることは重要です。
しかし
雲というのはそれぞれの種類のものが
それぞれ単独で存在しているわけではないのです。

あれが高積雲、向こうが積雲、こちらが層雲
という具合に覚えても
実はあまり意味を為さないし
観天望気には役に立ちません。



なぜなら
多くの雲はずっと同じ形を保つわけではなく
まして、その場にじっとしているわけでもありません。

気温や気圧、湿度、風の影響で
どこに流れていくかもわからない
どう形が変化していくかもわからない
いつ避けるべき危険な雲に変化するかもわからないのです。

つまり
それぞれの種類の雲が
どういう状況でどう変化していくかを
知っておく必要があるのです。

そこで!

登山でも特に気をつけるべき雲、積乱雲について
その特徴、変化などをシェアします!
積乱雲について知っておくことは
山の観天望気で最重要と言っていいでしょう!

夏の観天望気は積乱雲を注視

別名「入道雲」とも言われるこの雲
夏の青空の中によく見る
まるで地上から立ち上っていくような
モクモクモクとした雲です。

夏らしさを感じさせる風物詩のような雲ですが
実はこの雲
突然空を真っ暗にし
局地的な大雨や雷雨をもたらす雲なのです。

また、突風を引き起こすこともあり
登山中は実に危険な雲です。

一体どういう状況で発生するのか?

夏の晴天時、よほどの快晴でない限り
概ね"積雲"という雲が空にプカリと浮かんでいます。
これです。
積雲は"下層雲の1"つで
夏場は地面が温められて起こる上昇気流が
空気中の水蒸気を持ち上げて発生する雲です。

気象条件により
さらに地面が温められると上昇気流が強くなり
高い湿度という条件も重なって
"積雲は積乱雲へと発達していく"のです。

もしあなたがこの時、登山中であった場合は
雲の状態、流れをしっかり見定めて
必要とあらば雨を凌ぐ手段を考えなくてはならないでしょう。

観天望気で冬の積乱雲を読む

夏の風物詩のようなこの積乱雲
実は冬にも発生します。

発生場所は主に日本海
冷たい空気が大陸から日本海へ吹き込む時
海からの水蒸気と熱を得て、積乱雲へと発達
日本海側へ猛烈な雪を降らせることになるのです。

私がよく登る荒島岳も冬には雪山となりますが
この時の雪がその大きな要因となっています。

このように
危険をもたらす可能性の高い積乱雲

どういう気温や気圧や湿度で発生するのか
どういう雲が積乱雲に発達するのかを知ることで
登山中の危険を回避すること
ができるのです。

観天望気で積乱雲のその後を知る

ちなみに
山に雨をもたらす可能性が高い低気圧や積乱雲ですが
長時間に渡り延々と振り続けるわけではありません。

ひとしきり雨や雪をもたらすと
その後は空っ風となって吹き抜けていくのです。

例えば
比較的日本海に近い荒島岳を例にすると
荒島岳の日本海側に面した斜面に雨や雪を
存分にもたらした後
空っ風となって反対側の斜面へと吹き抜けていきます。

つまり
あなたが登山中であったならば
雨や雪の降る斜面の反対側へと移動すれば
雨や雪を避けることができるということになるのです。



このように
雲の特徴とその他気象条件を関連づけて
覚えておくことで
危険を避けて快適登山を楽しむことも可能
となるのです!

次回、その他の雲の特徴をシェアしますね。

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2021.05.27

観天望気で天候を操る!雲の種類編

観天望気で天候を操る!雲の種類編
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
突然ですが、あなたは晴れの日が好きですか?それともどんよりとした曇天、もしくは雨の日が好きですか?

もちろん、その日次第でいろいろ事情はあると思いますが、多くの人は晴れの日が好きだと思います。

もちろん私も朝の陽の光が大好きです!

朝起きてカーテンをサーっと開けると、眩しい太陽の光が降り注ぎ、睡眠状態だった脳を優しく覚醒させてくれます。
そのまま外の空気を吸いたくなって、ガラリと窓を開けベランダへ。

すると目の前には、はるか彼方まで澄み切った雲1つない青空。
良いことが起こりそうな予感がする1日が始まるわけですね。

でも、曇天だったり雨がザーザーと降っていたりすると、なんだか気分も晴れません。
通勤時に傘をささなくちゃいけないし・・・

そんなわけで、毎日の天気は私にとっても、おそらくあなたにとっても非常に大事な要素ですよね?

ただ、この天気という要素、登山では日常生活と比較にならないほど重要な要素となってきます。

晴れの日ならばもちろん問題ありませんが(季節によっては日焼け対策が必要ですが)、雨が降ってくると当然登山道はぬかるみます。
すると足を取られやすくなり、転倒の原因にもなります。
また、雨で濡れた岩は滑りやすくなり、登山家の行く手を阻みます。

雷雨に遭遇してしまうと、それこそ命にかかわります。

そして何より、山での天気は極めて変わりやすく、ネットやテレビの天気予報をあてにすることが出来ないのです。

そんな中ベテラン登山家は、天気予報に頼らない独自の天候予測技術を持っています。その技術を観天望気と言います。

今回の記事では、その観天望気についてあなたにお話しようと思います。

観天望気の利点は、ネットですら不可能なほどピンポイントで天候の予測が可能になるということです。

あなたが今いる場所、その場での天候予測が可能になれば、日常生活でも有効に活用できます。

山では、場合によってはあなたの命を救う技術になります。

この記事を読んで、観天望気をあなたのものにしてみてはいかがですか?

観天望気と雲

あまり聞きなれない言葉だと思います。

"観天望気(かんてんぼうき)"とは
雲の種類、形、量に加えて気温変化や風向きなどで
局地的な天気を事前に予測することを言います。

普段、あなたは天気の状態を予測するとき、どういった行動をとりますか?
おそらくはスマホで天気予報を見るのではないでしょうか?

以前の記事でも言いましたが
山自体の地形が大気の状態を不安定にし
通常の、つまり平地での天気予報が通用しません。

従って、山では
あなた自身が自ら天候を予測する必要があるのです。

もしあなたがこれを身につけることができれば
事前に天候の崩れを予測することができるのです。

しかも、天候だけでなく
その雨量、風を伴う雨、雷の発生の予測も可能となり
天候による登山中の危険を何度も回避することができます。

登山初心者からすると
あなたがまるで”天候を自在に操っている”ように見えるはずです 笑

ただ・・・です。

身に付けるには、かなりの経験が必要になってきます。

本来ならば
何度も山に登って、雲を観察し
読み間違えて雨に降られるなどして
数年がかりで徐々に身につく技術です。

私自身まだまだ
完全に身に付けた技術というわけではなく
もっともっと経験が必要です。

しかし、それでも以前と比べると
格段に正確に山の天候を予測できるようになりました!

もちろん、それで雨を回避できたことは
1度や2度ではありません。
何度も危機を回避し
雨でも快適登山を楽しむことができるようにもなったのです!

そんな唯一無二の山の天候予測技術である観天望気
ほんの基本ですが
ここであなたにシェアしたいと思います!

より詳しい内容は
コンテンツとしてあなたにシェアしようと思いますので
もうしばらくお待ちください。

まず、なぜ山は天気が変わりやすいのか?
ということを順を追ってあなたにシェアしますね。
”観天望気”の第一歩は
”雲の種類”を覚えることから始まります。

なぜ山の天気は変わりやすいか
言い方を変えると
なぜ山の天気は崩れやすいか

前の記事で
山自体の地形、つまり八の字の形が
その原因となっていると言いました。

そして
低気圧の特徴も言いましたよね。
低気圧から上昇気流が発生し
上層で水蒸気が凝結して雨雲となる・・・

この現象が
実は山で発生するのです!

つまり
麓から湿った空気が山に向かって吹き込むと
その空気は山の斜面を駆け上がって
頂上付近で水蒸気が凝結して雨雲となる・・・

どうですか?
低気圧の特徴とほとんど同じと気づきましたか?

簡単に図にするとこんな感じです。
これが
山の天気が崩れやすい、そして
山自体が低気圧と言われる原因の1つなのです!

観天望気に必要な雲の知識

気圧や気温、湿度そして地形など
様々な要因で空に発生する雲

雲の発生により、天気の崩れが生じます。

ただ、空に発生する雲の全てが
雨や雪、雷の原因となるわけではありません。

どのくらいの高さの雲か
どんな形の雲か
どんな大きさの雲か
どんな条件で発生した雲か
などなど・・・

天候の予測には
雲を見極める必要があるのです。

しかし、この記事は
気象予報士の受験対策用の記事ではありません 笑

空に浮かぶ多種多様の雲の全てを
覚える必要などありませんし
私も知りません・・・

登山中の天候の予測で
必要な雲の種類は限られてきます。

その雲の種類と
それぞれの雲の特徴がわかれば
あとは、あなたが実際に山に登って
あなた自身の目で雲を観察すれば良いのです。

基本さえ分かっていれば
ある程度の予測はできてしまいます!

観天望気に必須、雲の種類

では基本となる雲の種類、特徴をシェアします。

これが、基本となる雲の種類、そしてその高さです。
●上層雲(5000〜13000m)・・巻雲 巻積雲 巻層雲
●中層雲(2000〜7000m)・・高積雲 高層雲 乱層雲
●下層雲(地上〜2000m)・・層積雲 層雲 積雲 積乱雲
 

上層雲は晴れの日によく見られる雲です。
雨を降らすことはありません。

中層雲は雨の前兆、もしくは雨を降らす雲となり
登山中は要注意です。

下層雲はそれだけで天候の崩れの原因となることは
少ないのですが、気温や気圧、風向き次第では
中層雲へと発達し、雨の原因となるので注意が必要でしょう。

山で天候を予測するには
ひとまずこれだけの種類の雲を抑えておけば
知識としては十分です。

あとは
それぞれの雲の特徴を抑えれば
より的確で正確な天候の予測が可能となるでしょう。

ここで1つ例を出しましょう。


〜あなたは今
1200m級の山の登山中で
ちょうど900m付近で休憩中です。

あなたが休憩しているその場所は
山の斜面の平地が一望できる絶景ポイント!

あなたは絶景を眺めながら、ホッと一息しています。

そして
この休憩明けで2時間も歩けば山頂に到着!
という場面です。

そろそろ登頂するか!
とあなたが立ち上がり再び歩き始めたその時
何やら湿った空気が吹き抜けていきました。

遠くの空を眺めると、晴れ間が見えて
平地ではどうやら雨の心配ななさそうです。

ただ、もうすぐ到着する予定の頂上付近を見上げると
少し霧がかかっているような・・・

とはいえ
ここまできて引き返す気にもなれないあなたは
気にせず、登頂を目指し歩きました。

ところが、登頂まであともう少し!
というところまで来てポツポツと雨が降り出しました。

あなたは慌ててザックからレインウェアと取り出し
雨に備えました。

雨の中視界も悪く、登山道にも水たまりができて
登山靴も濡れてしまいましたが
その後、なんとか登頂!!

さっきの休憩中はあんなに晴れてたのになあ・・

と、まだ止まない雨の中、山頂からの絶景を見渡すと
なんと平地では晴れ間が広がっていたのでした・・・〜


この例は
先ほども言った湿った空気が山の斜面を駆け上がって
山頂付近で水蒸気が凝結し、雨雲となった典型例です。

もちろん
ただポツポツと雨に降られるだけならば
レインウェアを着ればいいのです。
時間もかかりません。

ただ、予想外の暴風雨や雷が伴うと
一瞬の判断ミスが命取りになることも
十分にあり得るのです。

そのため
この記事を読んでくれているあなたには
ぜひ観天望気を身につけていただきたいと思います。

次回はそれぞれの雲の特徴について
より詳しくシェアしますね。

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2021.05.27

観天望気で天候を操る!高気圧・低気圧編

観天望気で天候を操る!高気圧・低気圧編
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
突然ですが、あなたは晴れの日が好きですか?それともどんよりとした曇天、もしくは雨の日が好きですか?

もちろん、その日次第でいろいろ事情はあると思いますが、多くの人は晴れの日が好きだと思います。

もちろん私も朝の陽の光が大好きです!

朝起きてカーテンをサーっと開けると、眩しい太陽の光が降り注ぎ、睡眠状態だった脳を優しく覚醒させてくれます。
そのまま外の空気を吸いたくなって、ガラリと窓を開けベランダへ。

すると目の前には、はるか彼方まで澄み切った雲1つない青空。
良いことが起こりそうな予感がする1日が始まるわけですね。

でも、曇天だったり雨がザーザーと降っていたりすると、なんだか気分も晴れません。
通勤時に傘をささなくちゃいけないし・・・

そんなわけで、毎日の天気は私にとっても、おそらくあなたにとっても非常に大事な要素ですよね?

ただ、この天気という要素、登山では日常生活と比較にならないほど重要な要素となってきます。

晴れの日ならばもちろん問題ありませんが(季節によっては日焼け対策が必要ですが)、雨が降ってくると当然登山道はぬかるみます。
すると足を取られやすくなり、転倒の原因にもなります。
また、雨で濡れた岩は滑りやすくなり、登山家の行く手を阻みます。

雷雨に遭遇してしまうと、それこそ命にかかわります。

そして何より、山での天気は極めて変わりやすく、ネットやテレビの天気予報をあてにすることが出来ないのです。

そんな中ベテラン登山家は、天気予報に頼らない独自の天候予測技術を持っています。その技術を観天望気と言います。

今回の記事では、その観天望気についてあなたにお話しようと思います。

観天望気の利点は、ネットですら不可能なほどピンポイントで天候の予測が可能になるということです。

あなたが今いる場所、その場での天候予測が可能になれば、日常生活でも有効に活用できます。

山では、場合によってはあなたの命を救う技術になります。

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観天望気について

あまり聞きなれない言葉だと思います。

"観天望気(かんてんぼうき)"とは
雲の種類、形、量に加えて気温変化や風向きなどで
局地的な天気を事前に予測することを言います。

普段、あなたは天気の状態を予測するとき、どういった行動をとりますか?
おそらくはスマホで天気予報を見るのではないでしょうか?

以前の記事でも言いましたが
山自体の地形が大気の状態を不安定にし
通常の、つまり平地での天気予報が通用しません。

従って、山では
あなた自身が自ら天候を予測する必要があるのです。

もしあなたがこれを身につけることができれば
事前に天候の崩れを予測することができるのです。

しかも、天候だけでなく
その雨量、風を伴う雨、雷の発生の予測も可能となり
天候による登山中の危険を何度も回避することができます。

登山初心者からすると
あなたがまるで”天候を自在に操っている”ように見えるはずです 笑

ただ・・・です。

身に付けるには、かなりの経験が必要になってきます。

本来ならば
何度も山に登って、雲を観察し
読み間違えて雨に降られるなどして
数年がかりで徐々に身につく技術です。

私自身まだまだ
完全に身に付けた技術というわけではなく
もっともっと経験が必要です。

しかし、それでも以前と比べると
格段に正確に山の天候を予測できるようになりました!

もちろん、それで雨を回避できたことは
1度や2度ではありません。
何度も危機を回避し
雨でも快適登山を楽しむことができるようにもなったのです!

そんな唯一無二の山の天候予測技術である観天望気
ほんの基本ですが
ここであなたにシェアしたいと思います!

より詳しい内容は
コンテンツとしてあなたにシェアしようと思いますので
もうしばらくお待ちください。

まず、なぜ山は天気が変わりやすいのか?
ということを順を追ってあなたにシェアしますね。

観天望気のテク「高気圧」

天気予報でよく解説される
"高気圧"という言葉があります。

「明日は高気圧に覆われて晴れるところが多いでしょう」

天気予報でもおなじみのセリフですよね?

つまり高気圧とは、その名の通り
周りと比べて空気圧が高い状態のことを言い

そのため高気圧状態のところから外へ向かって
風が吹き出します。

気圧が高いため、外からの空気が流れ込むことがなく
中は安定した状態となっているというわけなのです。

高気圧に覆われた時の登山は本当に心地よい!
私はこんな日の登山が大好きです!
誰でもそうだと思いますが 笑

観天望気のテク「低気圧」

では低気圧とは何か?

「低気圧が発達しながら通過するため雨となるでしょう」

これまたよく聞くセリフですよね。

なぜ低気圧が発達すると雨になるのか?
まず、低気圧とは
周りと比べて気圧が低い状態のことを言います。

圧力が低いということは空気が軽くなるため
そこから上昇気流が発生することになります。

上昇気流に乗って上昇した空気中の水分、つまり水蒸気は
上昇することによって冷やされ凝結し、水へと変わります。
それが雨雲に変化し、雨を降らせる!というわけなのです。

よく「山の天気が変わりやすい」と言いますが
山周辺の地域が高気圧に覆われていれば
まず雨の心配はないでしょう。

高い気圧が低気圧を寄せ付けないので
当然ですよね?

注意すべきは
そこまで気圧が高くない状態の時です。

たとえ
青空が見えているくらいの晴れの日だったとしても
近くに湿った空気が存在するならば
山での天候の崩れる可能性があると考えるべきでしょう。

実は、山はその地形
つまり八の字の形をしているところから
山自体が低気圧とも言われているのです。

次回、その理由と、あと雲の種類についてシェアします。

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天候を意のままに操る観天望気という技術

天候を意のままに操る観天望気という技術
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
突然ですが、あなたは晴れの日が好きですか?それともどんよりとした曇天、もしくは雨の日が好きですか?

もちろん、その日次第でいろいろ事情はあると思いますが、多くの人は晴れの日が好きだと思います。

もちろん私も朝の陽の光が大好きです!

朝起きてカーテンをサーっと開けると、眩しい太陽の光が降り注ぎ、睡眠状態だった脳を優しく覚醒させてくれます。
そのまま外の空気を吸いたくなって、ガラリと窓を開けベランダへ。

すると目の前には、はるか彼方まで澄み切った雲1つない青空。
良いことが起こりそうな予感がする1日が始まるわけですね。

でも、曇天だったり雨がザーザーと降っていたりすると、なんだか気分も晴れません。
通勤時に傘をささなくちゃいけないし・・・

そんなわけで、毎日の天気は私にとっても、おそらくあなたにとっても非常に大事な要素ですよね?

ただ、この天気という要素、登山では日常生活と比較にならないほど重要な要素となってきます。

晴れの日ならばもちろん問題ありませんが(季節によっては日焼け対策が必要ですが)、雨が降ってくると当然登山道はぬかるみます。
すると足を取られやすくなり、転倒の原因にもなります。
また、雨で濡れた岩は滑りやすくなり、登山家の行く手を阻みます。

雷雨に遭遇してしまうと、それこそ命にかかわります。

そして何より、山での天気は極めて変わりやすく、ネットやテレビの天気予報をあてにすることが出来ないのです。

そんな中ベテラン登山家は、天気予報に頼らない独自の天候予測技術を持っています。その技術を観天望気と言います。

今回の記事では、その観天望気についてあなたにお話しようと思います。

観天望気の利点は、ネットですら不可能なほどピンポイントで天候の予測が可能になるということです。

あなたが今いる場所、その場での天候予測が可能になれば、日常生活でも有効に活用できます。

山では、場合によってはあなたの命を救う技術になります。

この記事を読んで、観天望気をあなたのものにしてみてはいかがですか?

観天望気とは

朝起きるとまず、クイっと水を飲んで、カーテンをサーっと開けて、空を仰ぎ、セルフ天気予報。

毎朝の習慣です。

それから顔を洗って、テレビをつけて再び天気予報を確認。

概ねセルフ天気予報と合致します。私のちょっとした自慢です 笑

晴れの日は清々しい気持ちになり、曇天や雨だと少し気分も曇ります。
天候は、私のその日の気分を左右するかなり重要な要素の1つです。

とは言っても、デスクワークの時は雨の日も晴れの日も通勤スタイルに変化はありません。
傘を持つか持たないかくらいの違いです。

ただ、その日が現場業務の日となった場合、天気予報に対する真剣さの度合いがまるっきり変わります。

セルフ天気予報で、フフン♫といい気になっている場合ではありません。

なぜなら、雨の日と晴れの日では現場の工程が大きく変わってしまうのです!

雨量次第では、その日の現場業務ができない場合もあり、そうなると全体の工期にもズレが・・・と頭を悩ますことにもなってしまいます。

言い忘れましたが、私の本業は土壌汚染調査、浄化業務であり、いわゆる土木業の類です。

そんなわけで、場合によっては、業務の上でも天気予報が極めて重要になることがあります。

そんな時、スマホで調べても良いのですが、ちょっとした知識と経験があれば、雲や風の様子から自分で天候を予測をすることができます。それを観天望気と言います。

観天望気で雨登山決行

実はこの観天望気、登山でかなり役に立ちます。

例えば・・・

来週の土日に山に行くゾッ!と決めて、どこの山に登るかもすぐに決定。
ウキウキしながら計画を立て3日前には道具もザックの中へ。

ところが!2日前になって天気予報を見ると、登山当時は雨マークになってる!

そうなった場合あなたならどうしますか?

1.せっかく予定も立てたんだから雨天決行だっ!!
2.雨の予報なのに山へなんか行く気にならないよ〜・・延期だっ!

登山初心者のあなたならば、1を選択することはないでしょうね。
2を選択し、登山はその次の週に持ち越し、というのが普通です。

では、私ならどうするか?

私ならば両方ともあり得る選択肢です。
その時の雲の状況や、登ろうとする山次第で1も2もあり得ます。

その日中ずっと続くような雨ならば断念せざるを得ませんが、その日の雲次第で、途中で雨が止む可能性があると判断すれば、雨天決行です!

つまり、実際に登山を始める中で天候を見極め、その時その時の最適な行動を取ることができる、その自信があるということなのです。
観天望気の知識と経験があってこそです!

観天望気の決め手は雲

私が毎朝カーテンをサーっと開けてセルフ天気予報をする時、一体何を見ているのか?

実は、空に浮かぶ雲を見ているのです!観天望気とは雲を見極める技術なのです。

様々な種類の雲が空に浮かび、ものによっては雨を降らし、雪を降らし雷を発生させることも、風が発生することだってあります。

あなたが普段、平地で生活する時は、何も空に浮かぶ雲を見て天気予報をする必要などありません。

テレビをつければ、気象予報士の美女?が正確な予報をしてくれますし、スマホを見れば天気予報を確認することができます。

日常生活ではそれで十分です。

では私がなぜ毎朝、空を見て観天望気をしているのか?

単なる趣味?う〜ん・・まあ、当たらずと言えど遠からずと言ったところでしょうか。

実は、登山時に天候を判断できるように、観天望気の練習をしているのです。

なぜ、そんなことをするのか?

あなたは山の天気は変わりやすいという言葉を聞いたことがありますか?

昔からよく言われる言葉なのですが、実はこの言葉、まったくその通りなのです。

先ほど私はこう言いました。

【わたし】
実際に登山を始める中で天候を見極め、その時その時の最適な行動を取ることができる、その自信がある!
平地では晴天であったとしても、すぐ近くの山では雨が降っているなんてことはザラにありますし、そもそも気温や気圧も標高次第では大きく変わります。

山という地形は、大気の動きに大きく影響を及ぼし、不安定な天候を生み出すのです。

そんな不安定な天候は、登山への影響も決して小さくはありません。

特に2日以上の日程の登山となると、雨天で日程に大きな変更が余儀なくされることも十分考えられます。

観天望気は何も登山を決行するか否かという判断だけで役に立つわけではないのです。登山中は常に雲の様子を確認し、観天望気を実施し続ける必要があるのです。

そんな時、雲の種類や動き等で天候の予測をすることができれば、より素早くレインウェアの準備や雨宿りなどの対応をとることができるのです。


そうすることにより雨による余計な体力の消耗を避けることができ、雨による影響を極力小さくすることができるのです。

では、どうやって雲から天候を予測するのか、つまり観天望気ってどうやればいいのか?

その前に、天候を予測する上での基本的な知識を抑えていきたいと思います。

観天望気の基本

繰り返しますが、観天望気とは雲の種類、形、量に加えて気温変化や風向きなどで、局地的な天気を事前に予測することを言います。

普段、あなたは天気の状態を予測するとき、どういった行動をとりますか?
おそらくはスマホで天気予報を見るのではないでしょうか?

ところが、山自体の地形が大気の状態を不安定にし通常の、つまり平地での天気予報が通用しません。

従って、山ではあなた自身が自ら天候を予測する必要があるのです。

もしあなたがこれを身につけることができれば、事前に天候の崩れを予測することができるのです。

しかも天候だけでなく、その雨量、風を伴う雨、雷の発生の予測も可能となり天候による登山中の危険を何度も回避することができます。

登山初心者からすると、あなたがまるで”天候を自在に操っている”ように見えるはずです 笑
ただ、身に付けるには、かなりの経験が必要になってきます。

本来ならば、何度も山に登って雲を観察し、天候を読み間違えて雨に降られるなどして数年がかりで徐々に身につく技術です。

私自身もまだまだ完全に身に付けた技術というわけではなく、もっともっと経験が必要です。

しかし、それでも以前と比べると格段に正確に山の天候を予測できるようになりました!

それで雨を回避できたことは1度や2度ではありません。
何度も危機を回避し、雨でも快適登山を楽しむことができるようにもなったのです!

そんな唯一無二の山の天候予測技術である観天望気、その基本をあなたに解説しようと思います!

まず、なぜ山は天気が変わりやすいのか?ということから順を追ってあなたに解説しますね!


|観天望気の基本 高気圧
天気予報でよく解説される高気圧という言葉があります。
【気象予報士】
明日は高気圧に覆われて晴れるところが多いでしょう


天気予報でもおなじみのセリフですよね?

つまり高気圧とは、その名の通り周りと比べて空気圧が高い状態のことを言います。

風は、高気圧状態のところから外へ向かって吹き出します。
気圧が高いため、外からの空気が流れ込むことがなく中は安定した状態となっているというわけなのです。

高気圧に覆われた時の登山は本当に心地よい!私はこんな日の登山が大好きです!
誰でもそうだと思いますが 笑


|観天望気の基本 低気圧
では低気圧とは何か?
【気象予報士】
低気圧が発達しながら通過するため雨となるでしょう

これまたよく聞くセリフですよね。

なぜ低気圧が発達すると雨になるのか?

まず低気圧とは、周りと比べて気圧が低い状態のことを言います。

圧力が低いということは、そこに風が吹き込みやすいということ。その結果、空気が軽くなるためそこから上昇気流が発生することになります。

上昇気流に乗って上昇した空気中の水分、つまり水蒸気は、上昇することによって冷やされ凝結し、水へと変わります。それが雨雲に変化し、雨を降らせる!というわけなのです。

よく「山の天気が変わりやすい」と言いますが、山周辺の地域が高気圧に覆われていれば、まず雨の心配はないでしょう。

高い気圧が低気圧を寄せ付けないので当然ですよね?

注意すべきは、そこまで気圧が高くない状態の時です。

たとえ、青空が見えているくらいの晴れの日だったとしても、近くに湿った空気が存在するならば、山での天候の崩れる可能性があると考えるべきでしょう。

で、ここであなたに、山の形を頭に思い浮かべていただきたいと思います。

山の形とはこれですよね
もちろん、山にはいろんな形がありますが、山といえばこの八の字を思い浮かべたはずです。

実は、山はその地形つまり八の字の形をしているところから、山自体が低気圧とも言われているのです。

つまり、よほど高気圧に覆われている日でなければ、平地と比較すると山の天候は変わりやすい、言い換えれば、天候が崩れやすいのです。


|観天望気の基本 雲の発生メカニズム
観天望気の第一歩は、雲の種類を覚えることから始まります。

なぜ山の天気は変わりやすいか、言い方を変えるとなぜ山の天気は崩れやすいか?

先ほど、山自体の地形、つまり八の字の形がその原因となっていると言いました。

そして低気圧の特徴も言いましたよね。低気圧から上昇気流が発生し上層で水蒸気が凝結して雨雲となる・・・

実は、この現象が山で発生してしまうのです!

つまり、麓から湿った空気が山に向かって吹き込むと、その空気は山の斜面を駆け上がって頂上付近で水蒸気が凝結して雨雲となる・・・

どうですか?低気圧の特徴とほとんど同じであることに気づきましたか?

簡単に図にするとこんな感じです。
これが山の天気が崩れやすい、そして山自体が低気圧と言われる原因の1つなのです!


|観天望気の基本 雲の見極め
気圧や気温、湿度そして地形などの様々な要因で空に発生する雲。

雲の発生により、天気の崩れが生じます。

ただ、空に発生する雲の全てが雨や雪、雷の原因となるわけではありません。

●どのくらいの高さの雲か
●どんな形の雲か
●どんな大きさの雲か
●どんな条件で発生した雲か・・・

天候の予測には雲を見極める必要があるのです。

しかしこの記事は、気象予報士の受験対策用の記事ではありません 笑

空に浮かぶ多種多様の雲の全てを覚える必要などありませんし、私も知りません・・・登山中の天候の予測に必要な雲の種類は限られてきます。

その雲の種類とそれぞれの雲の特徴がわかれば、あとはあなたが実際に山に登ってあなた自身の目で雲を観察すれば良いのです。

基本さえ分かっていれば、ある程度の予測はできてしまいます!


|観天望気の基本 雲の種類
では基本となる雲の種類、特徴を解説します。

これが、基本となる雲の種類、そしてその高さです。
上層雲(5000〜13000m)・・巻雲 巻積雲 巻層雲
中層雲(2000〜7000m)・・高積雲 高層雲 乱層雲
下層雲(地上〜2000m)・・層積雲 層雲 積雲 積乱雲 


上層雲は晴れの日によく見られる雲です。雨を降らすことはありません。

中層雲は雨の前兆、もしくは雨を降らす雲となり、登山中は要注意です。

下層雲はそれだけで天候の崩れの原因となることは少ないのですが、気温や気圧、風向き次第では
中層雲へと発達し、雨の原因となるので注意が必要でしょう。

山で天候を予測するには、ひとまずこれだけの種類の雲を抑えておけば知識としては十分です。

あとは、それぞれの雲の特徴を抑えれば、より的確で正確な天候の予測が可能となるでしょう。

ここで1つ例を出しましょう。
あなたは今、1200m級の山の登山中で、ちょうど標高900m付近で休憩中です。
あなたが休憩しているその場所は、山の斜面の平地が一望できる絶景ポイント!
あなたは絶景を眺めながら、ホッと一息しています。

そして、この休憩明けで2時間も歩けば山頂に到着!という場面です。
そろそろ登頂するか!とあなたが立ち上がり再び歩き始めたその時、何やら湿った空気が吹き抜けていきました。

遠くの空を眺めると、晴れ間が見えて、平地ではどうやら雨の心配ななさそうです。
ただ、もうすぐ到着する予定の頂上付近を見上げると少し霧がかかっているような・・・

とはいえ、ここまできて引き返す気にもなれないあなたは、気にせず登頂を目指し歩きました。
ところが、登頂まであともう少し!というところまで来てポツポツと雨が降り出しました。
あなたは慌ててザックからレインウェアと取り出し、雨に備えました。

雨の中視界も悪く、登山道にも水たまりができて、登山靴も濡れてしまいましたが、その後なんとか登頂!!

さっきの休憩中はあんなに晴れてたのになあ・・
と、まだ止まない雨の中、山頂からの絶景を見渡すと、なんと平地では晴れ間が広がっていたのでした・・・


この例は、先ほども言った湿った空気が山の斜面を駆け上がって山頂付近で水蒸気が凝結し、雨雲となった典型例です。

もちろん、ただポツポツと雨に降られるだけならばレインウェアを着ればいいのです。時間もかかりません。

ただ、予想外の暴風雨や雷が伴うと、一瞬の判断ミスが命取りになることも十分にあり得るのです。


|観天望気の基本 夏の積乱雲
先ほど私は、雲の種類とその特徴を知ることが天候を予測すること、つまり観天望気につながる、と言いました。

もちろん、雲の特徴を知ることは重要です。
しかし、雲というのはそれぞれの種類のものがそれぞれ単独で存在しているわけではないのです。

あれが高積雲、向こうが積雲、こちらが層雲という具合に覚えても、実はあまり意味を為さないし
観天望気には役に立ちません。

なぜなら、多くの雲はずっと同じ形を保つわけではなく、ましてやその場にじっとしているわけでもありません。

気温や気圧、湿度、風の影響でどこに流れていくかもわからない、どう形が変化していくかもわからない、いつ避けるべき危険な雲に変化するかもわからないのです。

つまり、それぞれの種類の雲が、どういう状況でどう変化していくかを知っておく必要があるのです。

そこで!ここでは、登山でも特に気をつけるべき雲、積乱雲について、その特徴や変化などについて解説します!

積乱雲について知っておくことは、山の観天望気で最重要事項と言っていいでしょう!

別名、入道雲とも言われるこの雲↓
夏の青空の中によく見る、まるで地上から立ち上っていくようなモクモクモクとした雲です。

夏らしさを感じさせる風物詩のような雲ですが、実はこの雲、突然空を真っ暗にし局地的な大雨や雷雨をもたらす雲なのです。

また、突風を引き起こすこともあり、登山中は実に危険な雲です。

一体どういう状況で発生するのか?

夏の晴天時、よほどの快晴でない限り、概ね積雲という雲が空にプカリと浮かんでいます。
これです↓
積雲は下層雲の1つで、夏場は地面が温められて起こる上昇気流が空気中の水蒸気を持ち上げて発生する雲です。

気象条件により、さらに地面が温められると上昇気流が強くなり、高い湿度という条件も重なって
積雲は積乱雲へと発達していくのです。

もしあなたがこの時、登山中であった場合は、雲の状態や流れをしっかり見定めて、必要とあらば雨を凌ぐ手段を考えなくてはならないでしょう。



|観天望気の基本 冬の積乱雲
夏の風物詩のような積乱雲ですが、実は冬にも発生します。

発生場所は主に日本海、冷たい空気が大陸から日本海へ吹き込む時、海からの水蒸気と熱を得て積乱雲へと発達、日本海側へ猛烈な雪を降らせることになるのです。

私がよく登る荒島岳も冬には雪山となりますが、この時の雪がその大きな要因となっています。

荒島岳登山の記事はこちら

山岳小説と荒島岳

このように危険をもたらす可能性の高い積乱雲ですが、どういう気温や気圧や湿度で発生するのか、どういう雲が積乱雲に発達するのかを知ることで登山中の危険を回避することができるのです。

観天望気の基本 積乱雲のその後
山に雨をもたらす可能性が高い低気圧や積乱雲ですが、長時間に渡り延々と振り続けるわけではありません。

ひとしきり雨や雪をもたらすと、その後は空っ風となって吹き抜けていきます。

例えば、比較的日本海に近い荒島岳を例にすると、荒島岳の日本海側に面した斜面に雨や雪を存分にもたらした後、空っ風となって反対側の斜面へと吹き抜けていくのです。

つまり、あなたが登山中であったならば、雨や雪の降る斜面の反対側へと移動すれば、雨や雪を避けることができるということになるのです。

このように、雲の特徴とその他気象条件を関連づけて覚えておくことで、危険を避けて快適登山を楽しむことも可能となるのです!

観天望気で知る雲の演出

観天望気に欠かせない雲。私のような登山家にとっては天候を予測する材料としての存在ですが、実はそれだけではありません。

私が普段の生活で悩み事を抱えた時、流れゆく雲をボーッと眺めているだけで、頭の中の悩み事が綺麗に整理されて、自分のやるべきことが見えてくることがあります。

瞑想と似たような効果があるように思うのです。

では、あなたにとってとはどんな存在ですか?
【あなた】
どんな存在も何もただの雲だねぇ・・ただの自然の生成物、それ以外に考えたことないね

【あなた】
雨を降らすから邪魔な存在だね


といったところでしょうか?

しかし中には
【あなた】
季節ごとの風物詩だし、雨が降ってくれないと困るから大事な存在さ


という意見もあるでしょう。

特に農業を営んでいる方々はこういう考えをお持ちの方が多くいらっしゃるかも?実は、農家の方の多くは観天望気を身につけておられます。

登山家である私にとって雲とは、雨や雪、雷をもたらす邪魔な存在であり、暑すぎる太陽の光を遮ってくれる存在であり、時には気持ちの良い風をもたらす存在であり、そして何より山とともに自然現象を美しく演出してくれる名脇役なのです!

ここまで観天望気の基本ついてあなたにお話をしてきましたが、実は観天望気は天候の予測ためだけのものではないのです。

観天望気で雲を知ることで、山を美しく演出する雲の存在を発見することができるようになるのです。

ここでは山とともに映る美しい雲の姿についてあなたに解説しようと思います。

これを知れば、登山の楽しみがまたさらに増えるはずです!!


|観天望気で知る雲の演出1 かさ雲
かさ雲とは、山の頂上付近に、昔の笠のように出現する雲のことです。
こんな感じです↓
この写真でもあるように、富士山のかさ雲が非常に有名です。

富士山のように、遮るものが何もなく、気温や気圧、湿度などの条件が揃って初めて美しいかさ雲が出現するのです。

もちろんこれは山の麓からも観察が可能です。

このかさ雲、実は山の頂上付近に出現した時の呼び名であり、山から離れたところに出現するとレンズ雲という言い方をします。

雲の状況次第で細かく呼び名が変わるところに、日本人の感性の鋭さが伺えますね!

あなたがもしかさ雲の美しい姿を見たいのであれば、1眼レフカメラを首にかけシャッターチャンスを狙ってみてはいかが?


|観天望気で知る雲の演出2 雲海
雲海は私が一番好きな光景です。

時には、これを見るために山に登ることもあると言っても決して言い過ぎではありません。

あなたにも1度お目にかけたい本当に素晴らしい景色です!

それがこれです↓
う〜ん・・・本来はもっともっと美しいです!!わかっていたことですがやはり画像ではなかなか本来の美しさをお伝えするのは困難です・・・

あなたには是非とも実際に山に登って、この美しい景色を感じていただきたい!!

・・それはさておき、雲海とは読んで字のごとくですが、雲がまるで海のように眼下に広がる光景を言います。

概ね1200m以上の標高がある山の頂上付近で見られる光景です。

雲海の正体は、層雲と呼ばれる下層雲の1つで、山岳用語では「ガス」と呼ばれたり、単純に霧と呼ばれたりします。

もちろん雨雲に発達することもありますが、私の経験上、気圧が高ければそんなに気にすることはありません。

しかしこの雲海、山に登れば必ず見ることができる!というものではありません。

気温や気圧、湿度などの気象条件が揃って初めて見ることができる貴重な景色なのです!

もしあなたがこの雲海を求めて山に登るのであれば、是非とも一眼レフを首にかけシャッターチャンスを狙っていただきたいと思います。


|観天望気で知る雲の演出3 飛行機雲
これは山に関係なく平地でもどこでも見ることができる、空の中一直線に伸びた雲のことです。

気象条件が合えば割と頻繁に見ることができる雲ですが、青空の中一直線に伸びた雲はどこか趣がありついつい見上げてしまいますよね?

ユーミンの歌にもなっています。

♫〜そらをかけてゆくあの子の命はひこうき雲〜♫

命を飛行機雲に例えた、なんとも切ない歌ですがなんとなくわかる気がします。

で、この飛行機雲ですが、実はその日の気圧を判断する指標とすることができるのです。

なぜなら飛行機雲ができるのは、大気が低気圧の状態でないと見ることができないからです。

高気圧に覆われた中では、飛行機雲はすぐに消えてしまいます。

これはちょっと意外だったかも知れません。というのは、あなたは青空の中一直線に描かれる飛行機雲のイメージをお持ちのはずだからです。

しかし実際には、飛行機雲が描かれる時、大気は不安定な状態にあるのです。

最後に

さて、いかがでしたか?ここまで、観天望気についてあなたに解説してきました。

今でこそ毎日当たり前のように、ネットやテレビで非常に正確な天気予報を確認することができますが、ほんの数十年前までは天気予報はあまり当てになりませんでした。

晴れの予報なのに雨が降ったり、雨の予報なのに雨が全く降らず絶好のハイキング日和だったり・・・よく外れていたんですね。

さらに戦時中まで遡ると、天気予報は、なんと旧日本軍の最高軍事機密だったそうです。一般人が、外から天気予報の情報を得ることなど不可能でした。

つまり、かつて観天望気は誰もが身につけていた一般常識だったのです。

しかし、ネットやテレビで天気予報を確認する現在でも、あなたが現在登っている山の天候をピンポイントで調べることは極めて困難です。

そんな時頼れるのは、やはりあなた自身の目と感覚、そして観天望気なのです。

あなた自身を守るため、そして何よりあなたのパートナーや仲間を守るため、ぜひとも観天望気を身につけていただきたいと思います!

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2020.02.16

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