2021.07.30

大丈夫!きっと見つかるよ!

大丈夫!きっと見つかるよ!
山梨県の山深いキャンプ場で

小学校1年生の女の子が行方不明となって

今日で6日目だそうです。



数百人体制での捜索に当たるも

未だに手がかりすら発見できず・・・



普段から山に慣れ親しんでいる私から見ると

かなり厳しい状況だと言えます。



人は食料がなくても7日間は生きることができます。

水がなくても3日間は生きることができます。



女の子は6日間行方不明・・・



生きていてほしい、と願う気持ちは

ニュースを見ている人と全く同じですが



その一方で、もしかしたら・・・

という考えがよぎらない訳でもありません。



キャンプ場は川が流れる風光明美な環境。

喉が渇いたら水はどこででも飲めます。



別荘や空き家が多く建っている地域なので

寝床もどうにでもなります。



あとは、食料と女の子の体力です。



例えば、もし私がこういった場所で遭難した場合

まずは何らかの方法で救助要請をします。



その後、体力の温存に努めて、寝床を確保します。



次に水です。川を探して水を確保します。

あとは食料です。虫や山菜を確保します。



そうして救助が来るまで数日間を山で過ごします。



しかし、小学1年生の女の子が

まさかそんな知識と技術があるとは思えない・・・



そうなると、やはりなんとか今日か明日中に

見つけ出してあげてほしい・・・

と切に思います。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.30

癒しのエネルギーに満ち溢れた山

癒しのエネルギーに満ち溢れた山
ストレス解消方法

癒しの空間

エネルギー源・・・



日頃の疲れをリセットする手段は人それぞれ。家に帰って幼い子供の寝顔を見たら疲れが吹き飛ぶ、という人もいらっしゃるでしょう。私には子供はいませんが。



あなたはどうやって日頃の疲れを癒していますか?



私の場合、疲れを癒す方法は山です。登山すれば精神的、肉体的疲労が全てリセットされる感覚があるのです。



「登山で?余計に疲れそうだけど?」



よく言われます。確かに登山は、肉体を酷使する活動、せっかくの休みの日に山になど行く気になれない、という人が大半でしょう。



でも・・・ちょっと考えてみて下さい。休みだからといって家でゴロゴロして疲れが取れるでしょうか?



疲れは取れるかもしれませんが、体が余計に鈍ってしまって外に出るのが面倒くさくなるだけです。



そのまま出勤日を迎えて、「さあ頑張るゾッ!」という気になりますか?



休み明け特有のどうしようもない憂鬱感に襲われるだけです。



だから、休みの日はできるだけ体を動かして好きなことをするのが一番いい!



私の場合、それが登山だということなのです。



しかし、ここ最近なかなか山に行けずに困っています。



コピーライターの仕事がとにかく忙しいのです。朝、昼はもちろんのこと夕食を済ませてからもひたすら文章を考え、練り直す日々。書いても書いても案件は雪崩のごとく襲ってくる・・・



どうにか仕事に目処をつけて、時間を作って山に登る。



私はどうもそういった時間の調整があまり上手ではなく、ついつい時間がなくなってしまうのです。



どうにか改善すべく、できるだけスキマ時間を利用するようにしていますが、なかなか難しい・・・



ちなみにこの文章は電車の中で書いています 笑



何よりも、早急に登山でリフレッシュしないと、精神的にそろそろヤバい状態にも来ています。



仕事が多少遅れてもいい、顧客にイヤミを言われてもいい。どうにか時間を作って、山に登ろうと思います。できるだけ早い時期に。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.30

熱血社員の足を引っ張る違法残業という名の足枷

熱血社員の足を引っ張る違法残業という名の足枷
残業・・・とは実に懐かしい響きです。



あなたはよく残業しますか?

それとも定時でサッサと帰りますか?



私も昔は毎日当たり前のように残業していました。

たまに定時で帰ると、なんだか罪悪感が芽生えてしまうほどでした。



特に、メーカーで新製品の研究開発をしていた時は、毎日22時くらいまで残業していました。もちろん、実験工程が5時間、6時間を要するものでしたので、仕方ありませんでしたが。



コピーライター、登山ガイドとして独立した今は、そもそも残業という概念がありません。



コピーも登山も仕事といえば仕事ですが、趣味といえば趣味。



残業であって残業でないわけです。



しかし、世間の会社では未だに違法残業が問題となっているようです。



日本全国にある事業所の約40%で違法残業された、というニュースを見ました。



違法残業・・・うーん・・・なんだかよくわからない、というのが私の正直な感想です。



だって、そうじゃないですか?



違法残業というのは、法令で決められた残業時間をオーバーすることを言うそうですが、やるべき仕事があるなら残業してでもやらないと仕方ない。



もちろんそれを上司が強制しているのであれば問題ですが、中には仕事が楽しくて仕方がない、と言う人だっているはず。



ちなみに私が会社員の頃は、夜中の0時に帰宅して、翌朝4時に起きてまた出勤なんて無茶苦茶なことも当たり前のようにしていました。



でも、なんとかこなしていたし、そんな忙しい日々が楽しくもあった。やりがいを感じていたと言ってもいい。



そんな日々を乗り越えてこそ、今の私があるのは間違いありません。



かつて某広告代理店で、女性社員の飛び降り自殺という痛ましい事件がありました。悲しい事件ですし、二度とこんなことがあってはいけないと思います。



でも、その広告代理店の労働環境が全面的に悪い、というのはどうかな?とも思うのです。



確かに広告代理店に問題がなかったわけではないし、実際にかなり世間から叩かれていました。



でも、その女性だけが過酷な労働環境にあったわけではなかったはず。そんな過酷さにやりがいを感じてさらに上を目指そうとしている者だっていたはずです。



確かにその痛ましい事件を境に労働環境は改善されたのでしょうが、それがやる気に満ち溢れた他の社員の足を引っ張ることになるのでは、とも思うのです。



やるべき仕事はたくさんある、でも上司は残業するなという・・・



もっと現場の実情に合った法整備が必要なのでは?と思う今日この頃でした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.29

低そうで実は高い副業成功の壁

低そうで実は高い副業成功の壁
「安易な副業は成功しない」



と私は思っています。



今はネットが発達したおかげで急速に副業の選択肢が拡大し、政府ですら副業を推奨しています。



まあ、それとこれとの因果関係はわかりませんが。



ただ、ずっと会社員だった人がいきなり副業をはじめたところで稼げるものなのか?



実は稼げます。とは言っても、やはり稼げない人だっています。



じゃあその違いは一体どこにあるのか?



それは、副業のノウハウをきっちりと教えられた通りにできるかどうか、にかかっています。



ネットでの副業の場合、自分一人で一からノウハウを構築して稼ぐのは、はっきり言って至難の業です。稼ぐまでに一体何年かかることやら・・・



ならば、そういうノウハウに詳しい人を見つけてその人に教えてもらうのが一番手っ取り早い!早い人だと、始めてから1ヶ月もしないうちに10万円くらいは稼げるようになります。



ただ、何ヶ月も何年もやっているのに稼げない人もいる。この違いは、行動力と素直さにあると思います。



教えられた通りにキッチリと実践する。



これって簡単そうですが、意外にも出来る人が少ないのです。不思議だと思いませんか?



仮にこの副業ノウハウが所属会社の業務の一環だったら、多くの人がちゃんと出来るのではないかと思うのです。



でも、副業という意識が働くと途端にできなくなる・・・



ネット副業は余暇ではありません。



ネットで稼ぎ出すということは、個人事業主として稼ぐということ。ある意味、所属会社の業務よりも厳しい姿勢が求められます。



個人事業主ということは社長ですから。



それを休みの日の暇つぶしやちょっとしたお小遣い稼ぎという意識で始めるとまず稼ぐことはできません。



本業以上の強い意識が必要なのです。



それがわかっていれば副業で稼ぐことができますし、副業を本業にすることだってできます。つまり独立ですね。



「独立したら出勤しなくていいし、仕事も自由に出来るからいいな」



その程度の考えだと成功することはできません。



「会社に勤めながら、極秘に副業を始めて安定的に稼げるようになったら独立しよう!」



その志は素晴らしい。でも、その前に副業に賭ける強い意識を持ちましょう。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.29

我が家で発動予定のある殲滅作戦について

我が家で発動予定のある殲滅作戦について
「さむっ!」



ようやくそんな言葉が出るようになり始めた今の季節。



天気予報を見てみるとまだ最高気温が30度くらいあるようですが、8月の不快さに比べると、なんとも心地の良い30度です。



ただ、今の季節は台風という名の厄介者が頻繁に日本を訪問してくるので、喜んでばかりもいられませんが。



今日はちょっとある害虫についてお話してみようと思います。



ある害虫とは、「ダニ」です。



ここ最近の話ですが、うちの人が大惨事とばかりに私に伝えてきたのです。



「洗面所に大量のダニがいる!!」

「なんだとっ!?」



すぐさま洗面所へと走ると、なるほど洗面台の左端になにやらたくさんの小さな虫が蠢いている・・・



「ほらっ、ダニが!!」



果たしてそれが本当にダニなのかどうかはさておき、一体どこから湧いて出てきたのか・・・



まず言っておくと、我が家は非常に綺麗です。うちの人の方針で、家にはあまり物を置かず、掃除もマメにしています。



今のマンションに住んでもう8年になりますが、その間一度もゴキブリを見たことがありません。



「そりゃ虫くらい出るだろ!?」という環境ではないのです。



だから、どこから湧いてきたかもわからない虫が突然発見されたときの動揺は、他の家以上です。



普段の私ならば、ダニごときで動揺することはありません。



ただ、私を動揺させるに至ったある出来事があるのです。それは寝ている間にダニらしきものに刺されて痒みを感じているということです。



それに、いくら清潔にしているとはいえ毎日大掃除しているわけでもないので、小さな虫くらいは出るだろう、とは思っても、やはり気分のいいものではありません。



さて、こいつらは一体どこから?どうやって殲滅してやろうか?



我が家でダニ殲滅作戦を発動させようと決意したのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.29

恋する女性は美しい

恋する女性は美しい
「恋する女性は美しい」

なんて言います。確かにその通り。



身なりに気をつけるようになるのか、それとも内面から美しさが滲み出るのかわかりませんが、恋する女性は本当に美しい。



でも、そんな「恋する女性」と同じくらい美しい女性がいます。それはしっかりとした目標を持って毎日を生活する女性です。



先日、そんな女性とデートしてきました。デート?といっていいのかわかりませんが、私はそう言ってしまいます。あれは確かにデートだったと。



以前、グループ単位で交流のあった女性でしたが、2人きりで会うのはその時が初めてでした。



待ち合わせは16:00。パスタ屋を事前に予約しておいたのですが、パスタ屋は18:00からしか開きません。



そこで、時間までカフェに入ってお話することに。



最初は他愛のないお互いの現状報告。その女性は現在就職活動中、自分の目標への道筋になるような仕事をしたいとのことで、様々な会社で面接を受ける日々だそう。



私も経験がありますが、就職活動ってなかなか大変です。何枚も履歴書を書いたり、何度も会社に足を運んだり、何度も落とされたり。



彼女の目標は、老若男女問わずクラシック音楽に触れ合えるカフェを作りたいとのこと。



彼女は音大出身、クラシック音楽に関してはエキスパートです。



そんな素敵な目標を、彼女はまるでスクリーンに映し出しているかのようにしっかりと私にお話してくれるのです。



自分の輝かしい将来のことを考えると、就職活動の苦労など人生のちょっとしたスパイスにしかならない、そうも言っているかのようでした。



聞いている私にも彼女のウキウキワクワクがダイレクトに伝わる。私まで幸せな気分になることができたのです。



きっと彼女は自分の将来に恋しているのです。だからこそ、その時の彼女は本当に美しかった。



もちろん私にだって目標はあります。それは・・・まあ、それはいいか。



そんな私の目標も彼女は笑顔でフンフンと聞いてくれました。もちろん登山がらみのお話です。



とはいえ、私もジャズが大好き。いつか彼女の目標と私の目標がほんの一部でも重なり合ったら本当に素敵だな、とワクワクしたのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.28

忙しいコピーライターの日々

忙しいコピーライターの日々
日々のつぶやきを綴っているこの投稿。



自分の好きなことが書けるし、好き勝手な文体で書けるし、楽しくて毎日の習慣になっていました。



本来ならば、1日1回と言わず2回でも3回でも投稿したいところです。しかし、ここ最近の私の仕事量からすると、とてもそんなには書けません。



それどころか、1日1回の投稿もちょっと厳しくなってきました。とにかく毎日毎日ひたすらコピーを書きまくる日々。もちろんそれ自体は楽しいのですが、やはり時間はどうしてもかかってしまいます。



文章作成ってものを作り出す感覚に似ていると思います。



人から依頼を受けてものを作る時、例えば絵画だったり彫刻だったりオーダーメイドのスーツだったり靴だったり・・・



スピードが求められることだって当然あり得ます。顧客からすれば早く手に入れたいわけですから。



でも、作る側はかなりのプレッシャーと戦うことになってしまうのです。



然るべき時間をかけて、じっくりと作り上げて顧客に提供する。もちろん、ダラダラと時間をかけてしまうのは良くありませんが、本来はそれがベストです。



しかし、それができる状況は結構限られてしまうのです。



絵画や彫刻のような芸術作品ならばいざ知らず、コピーはビジネスに直結する作品。



「いい文章を書くから時間ちょうだい」



なんてことが通用しない状況がとても多いわけです。そして時間がかなったからあまり良いコピーは出来なかった・・・などという言い訳は通用しません。



そんな言い訳をするライターに仕事は来ません。



例え時間が無くとも、限られた時間の中でしっかりとコピーを書き上げる。それがプロってもんです。



そして私は一応プロとしてライターをやっている身。言い訳が一切通用しないビジネスの現場で今日も必死にコピーを作成します。



毎日の投稿は残念ながら後回しになります。もし、投稿がない日があれば、その日は猛烈に忙しい日だと思っていてください。



ではまた

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.28

残暑の季節が最高の登山

残暑の季節が最高の登山
「夏バテ」



夏の疲れが徐々に溜まり、許容値を超えることによって起こる身体の様々な諸症状・・・かどうかはわかりませんが、少なくとも私が夏バテを定義するとこうなります。



今、私はまさに「夏バテ」になろうとしているところです。



まずは食欲が減退しました。どれだけ空腹のはずの状況でも、どういうわけか空腹を感じることがあまりない。



食費は安くすみますが、あなたもご存知のように食事は元気の源であり、食欲の低下はエネルギーと気力不足を招きます。



次にお通じです。これまでは毎日だいたい決まった時間にありましたが、最近は結構不定期。良い状態ではありません。



そして何より疲れです。どれだけ寝ても翌日猛烈な暑さとともに目覚め、「アッツゥ」と言いながら、顔を洗いに洗面所へ。目は覚めたものの、まだ疲れているような眠れるような・・・



たとえ丸1日オフの日を取ったとしても、それで疲れが取れるかどうか・・・それよりも2日くらいオフを取って、山で1泊した方が、よほど疲れが取れるような気がする。



「病は気から」と言います。いくら夏バテといっても気持ちの持ちようで回復を図ることはできる!と思います。



山はいい!特に今の時期は本当に最高です。



地上では今は真夏と同じくらいの気温で、涼しさのかけらもありませんが、山では、9月に入ると急に気温が下がります。特にテント泊の夜は涼しく、まさに天然のクーラー。



一晩ぐっすりと眠った翌日は、心地よい朝の日差しとほどよく暖かい気温に包まれながらの起床。



下山するのが嫌になるくらいの最高のロケーションです。



うーん・・・書いていると余計に行きたくなってしまう。なんとかオフの日を設けて山での最高の1日を味わって夏バテを解消しようと心に誓った私でした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.28

肩透かし台風がちょうどいい

肩透かし台風がちょうどいい
最近、ようやく暑さが和らいできてホッと一息ついたのもつかの間、台風の季節が到来しました。



台風など来て欲しくないし、日本各地で被害をもたらす忌むべき存在だとは当然思っています。



それに台風が来ると山にも登れない、ジョギングもできない・・・



しかし、台風の到来に備えて我が家のベランダにあるものを家に運び入れるといった準備をするとき、どういうわけかちょっとドキドキワクワクしている自分に気がつくことがあります。



台風の備えを万全にしていざ台風上陸、そして我が家に直撃!



その時、窓から台風の暴威を眺めるのは結構楽しかったりします。もちろん、被害が出ればそんなこと言ってられませんが・・・



ちょうど1年前になります。まさにそんな台風の暴威を経験、さすがにドキドキワクワクなどとは言ってられない事態が発生しました。



ちょうどその時、私は自宅マンションの目の前の大阪市庁舎で仕事を終えたばかりでした。さあ帰ろうかと外に出ようとしたところ、今まで聞いたこともないような凄まじい風の音がしたのです。



慌てて風の音がなる方向へ向かい窓から外を眺めてみると・・・そこには信じられない光景が映し出されていました。



ありとあらゆる道端のゴミが宙を舞い、バス停の看板は吹き飛ばされ、なんと大型のワゴン車までが風に押されてゴロゴロ転がっていたのです。



ドキドキもワクワクも全て吹き飛び、焦りすら感じました。ここまで凄まじい勢いの台風は今まで一度も経験したことがなかったのです。



歩いて2分ほどの距離にある我が家があまりにも遠かった・・・



1歩外に出れば命の保障すらないことは火を見るより明らか。私はなすすべなくそこで外を眺めるしかありませんでした・・・



その時の台風で大阪各地に大きな被害が出たことは有名です。



それからも幾つもの台風が上陸しましたが、どれも「備えの必要もなかったな」というくらいの「肩透かし台風」ばかり。



でも、それでいいと思います。あれほどの台風は10年に1度来るかこないかと言われていますが、もう永久にこなくていい。



ドキドキワクワクする程度の「肩透かし台風」がちょうどいいと、自然に対してちょっと注文をつける私でした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.07.27

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを低山でやってみた

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを低山でやってみた
こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。
以前、ヘビーウォーキングについてお話したとがありました。
こちらです

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

身体に負荷をかけた状態でひたすら歩くだけ。たったそれだけのことで、余命3年を宣告されたメタボ中年がエベレストへの登頂を果たしてしまったという驚異のトレーニング方法です。

今回私は、そのヘビーウォーキングを神戸市の北に位置する山の登山で実施してみました。果たしてどうなったか?

登山紀行を話す中で、ヘビーウォーキングによって私の身体に起きた変化を余すことなくお伝えします。それではどうぞ!

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。