2021.08.05

フィルター越しのジャズ

フィルター越しのジャズ
あなたは新幹線の速度が遅いと感じたことがありますか?そうです。東京-大阪間を2時間半で駆け抜けるあの新幹線、のぞみ号です。



実は私はあります。もちろん、いつもではありません。この日、私は生まれて初めて新幹線が遅いと感じたのです。



ある日、私はコピー案件で東京へ。顧客との打ち合わせのために東京へと足を運び、その日のうちに大阪へ帰ってくる予定でした。



この日私はどうしても大阪に18:00には到着しておきたい事情があったのです。



その事情とは、JAZZ ON TOPでのライブに参加するというプライベートな、でもものすごく重要なミッションがあったのです。



この日ステージで歌うのは愛川あづみさん。言わずと知れたママさんジャズシンガーです。年に数回のこのステージを私は毎回楽しみにしているのです。



打ち合わせは朝10時から。どんなに遅くても13時には確実に終わる、はずでした。



私の経験上、コピーの打ち合わせが4時間も5時間も要するなんてことは一度もありませんでしたから。



ところがこの日の打ち合わせは予想外に長時間に及んだのです。予定通り10時からスタートしたにも関わらず、終わってみるとなんと15:30!打ち合わせで5時間半・・・私のコピー人生の中でも最長記録です。



打ち合わせの事務所から東京駅までは電車で約40分。急いで電車に飛び乗り、東京駅へと向かう私。特にトラブルもなく、順調に東京駅へと電車を乗り継ぎましたが、電車の待ち時間と乗り換え時の移動の時間はどうしようもない。



ようやく東京駅に到着し、時間もろくに見ずに何番ホームかの大阪行きのぞみ号に飛び乗りました。



「もっと早く走れ!」と心の中で新幹線に悪態をつきながら、晩御飯がわりの駅弁を頬張る私。



やっと大阪に到着したと思ったらなんと時刻はすでに20:15!!猛ダッシュでJAZZ ON TOPへと走り着いた頃には20:20。



やっとライブに参加できると扉を開こうとした瞬間、実はあることに気がついたのです。



私が立っていたのはJAZZ ON TOPの扉の前、もちろん外側です。そこからあづみさんの歌声が漏れ聴こえるのですが、外から聴くあづみさんの声、そしてジャズの演奏がなんとも心を揺さぶるのです。



扉という名のフィルターを通して聴くあづみさんの歌声は、まるで小さな街の小さな野外ステージの端に設置された小さなテーブルでウィスキーを飲みながら聴くかのようで、なんの垣根もないあまりにも自由なジャズだったのです。



そんな雰囲気に酔いしれながら、気がつけば2分ほど扉の外であづみさんの歌声を聴いていました。



ハッと我に帰り、慌てて扉の中へと入る私。そこには幸せそうに楽しそうにジャズを歌うあづみさん。



予約の名を告げ、カウンター席へと座ってようやくいつものステージを楽しむことができた私。



打ち合わせが長引いたおかげで、結果的に新しいジャズの聴き方を発見することができたこの日のステージでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.04

そうだ!随筆家になろう!その2

そうだ!随筆家になろう!その2
コピーライターの技術向上の道、特に私のように長文を得意とするライターにとってその道に終わりなどない。どこまでもその道を追い続けなければならない・・・と思っていました。



でも、もしかしたら考え方次第では、終着点というものがあるのではないかと思うようになったのです。



終着点、それは「自分が読みたいと思う文章を書く」ということです。



私はこれまで数多くの文章を書いてきました。そしてそれ以上に多くの文章を読んできました。



その中でもいつまでも自分の心に残る文章、こんな風にかけるようになりたいという文章との出会いもありました。



そして私がこれまで書いてきた文章は、そんな文章を見本としたものです。アマチュアミュージシャンが、好きなバンドのコピーをするように。



私がコピーライターとして稼ぐことができているのは、自分が読みたいと思う文章を書いてきたからに他ならないのです。



私は知らぬ間にコピーライターとしてのゴールにたどり着いていたと言ってもいいのかもしれません。



「文章の技術」という意味では、私はまさに理想のスタイルを確立することができたと言えるでしょう。



でも、私にはまだまだやることがあります。



それは、「文章を書くための準備」です。



何かについて書きたいと思った時・・・例えば、私ならば「登山」について書きたいと思った時、登山についての知識がないと書くことなどできない。当たり前ですよね。



では、どの程度の知識が必要なのか・・・ということですが、実はこれが「文章を書くための準備」であり、私にとってのこれからの課題です。



もちろん、登山に関する文献を全て調べるなどほぼ不可能です。図書館に行けば、文献はいくらでも検索可能ですが、その数があまりにも多すぎる。全て僕はするのに数年はかかってしまう。



1記事書くために数年かけるわけにもいきません。



そこで、自分の書きたい記事を細分化し、それについての文献を調べるわけです。



例えば、登山に関する文献の中でも「クライミング」に特化したもの、「料理」について書かれたもの・・といった風に。



細分化すると文献数はかなり絞られます。それでも10冊以上にはなるはずですが、今の私ならば、2日あれば読み切ってしまいます。



「文章を書くための準備」を怠ることなく取り組めば、私はコピーライターとしてさらに成長できると確信したのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.04

そうだ!随筆家になろう!その1

そうだ!随筆家になろう!その1
曲がりなりにも文章を書いて収入を得ている私。いわば文章のプロです。自分で言ってしまいますが。



時々言われることがあります。



「文章を書くだけでお金をもらえるなんて羨ましい」



私もコピーライターになる前はそう思っていました。そしてその思いが極限にまで達して、今こうしてコピーライターになっています。



でも、実際にコピーライターになってみて思ったのは、こういうことです。



「文章を書いてお金をもらうことは、決して甘いものではない」



自分で好き勝手なことを書いてお金をもらうことができればそりゃ楽しいでしょう。そんな人もいます。



しかし、実際はクライアントの要求に応えなければいけませんし、好き勝手な文章を書く機会はなかなか与えられません。



駆け出しのコピーライターならばなおさらです。



これまた自分で言ってしまいますが、私の書くコピーの評判は上々です。



通常、クライアントの要求する文体で書くことには困難が伴います。人ぞれぞれ文章にも特徴や癖があり、どうしてもそれが出てしまうからです。



ただ、私はそれを苦にしません。状況に応じて様々な文体や表現方法を使い分けることに長けているのです。



そのおかげで、毎月一般サラリーマンくらいの収入を獲得できています。もちろんコピーだけの収入です。



では、こんな状況は未来永劫継続するかというと、そんな保証はどこにもありません。



私のように自分の技量や技術だけで収入を得ている者には、重大なある責務が課せられるのです。



それは「常に自分の技術を磨き続けること」です。



それが出来ない者は、いずれ衰退していきます。



「鳥人間コンテスト」に出場するパイロットのように、常にペダルを全力で漕ぎ続けなければならないのです。少しでも気を抜くと海へ真っ逆さまです。



サラリーマン時代、私には週に2日の休日がありました。その2日間は、仕事のことを全く考える必要がなく、思いっきり気を抜くことができました。



2日間ずっと家でダラダラ過ごしてもいいし、趣味に没頭してもいい。私の場合は登山でした。



でも今の私に、サラリーマン時代のような明確な休日は存在しません。



そりゃ、何の予定もない日はあります。ただ、そんな日でも常に文章を作成しているのです。いや、そんな日だからこそしっかり文章を作成できるというべきかもしれません。



そして、常に文章力の向上を意識しているのです。そうしないとコピーライターとしてすぐに衰退してしまうからです。



そして、コピーライター技術向上への道に終わりはない・・・とつい最近までは思っていました。



どれだけ技術向上し続けてもそこにゴールなどない・・・と。



しかし、ある本を読んでその考えにちょっとした変化が芽生えたのです。



もしかしてゴールがあるのではないか?と。



次回、そのことについてお話しますね。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.04

さよなら夏の日

さよなら夏の日
あなたは「さよなら夏の日」という山下達郎の名曲を知っていますか?



私も大好きな曲の1つです。心にグッとくるメロディーも最高ですが、歌詞もまた素晴らしい。



楽しいことも悲しいこともいろいろあった夏という季節が終わりを告げ、そんな夏の日の経験を重ねて自分は1つ大人へと成長していく・・・といった歌詞です。



私は夏の暑さがかなり苦手なのですが、それでもあのギラギラとした誰もが浮き足立ち活発になる季節は嫌いではありませんでした。



海にプールに山に祭りに花火に、そして恋に・・とあれほど人をウキウキさせる季節は他にはないと思います。



そんな夏という季節が過ぎ去る寂しさと感謝を歌った曲、そして今ようやくこの「さよなら夏の日」がふさわしい季節になってきました。



そうです!秋の到来です。



朝と晩に吹き荒ぶ冷たい風に夏らしさは微塵もなく、「涼しさ」ではなく若干の「寒さ」を感じさせます。



暑すぎず、かといって寒すぎることもない、人に快適さを感じさせる季節が到来したわけです。



思えば今年の夏もいろいろありました。様々なコピーライティング案件に挑戦した季節でもあるし、登山雑誌への投稿を始めた季節でもあり、そして山登りに明け暮れた季節でもありました。



その中で、なんとか自分独自のスタイルを見出す事ができ、それにより自分の将来像がより明確にもなったのです。



「登山ガイドとコピーライターが自分の道」



そのことを改めて明確に意識する事ができたのです。



自分の人生の大きな大きなターニングポイントとなった今年の夏。



自宅のベランダで若干の寒さを感じさせる風を全身に浴びながら今年の夏を振り返り、「さよなら夏の日」を口ずさんだ私でした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.03

会いに行けるジャズシンガー あづみさん

会いに行けるジャズシンガー あづみさん
あづみさん、というジャズシンガーがいます。



2ヶ月に1回、梅田の小さなジャズバーで彼女のライブが行われます。



ライブステージは、グランドピアノがスペースの3分の1を占めてしまうほどのサイズ。そのため、彼女のライブでは楽器が2つだけ。ピアノとギターだったり、ピアノとベースだったり。



ステージといっても、客席から1段高くなっているわけでもありません。



バーの奥まったスペースにグランドピアノが設置されており、そのすぐ隣にスタンドマイクがあるので、誰が見たってそこが客席とステージの境界だな、とわかるだけのことです。



そして、スタンドマイクの隣に畳半畳ほどのスペース。ここはギタリストやベーシストのためのスペースです。



ジャズシンガーとたった2つの楽器で創作されるジャズライブ。



台風上陸を翌日に控えたある日、そんなあづみさんのライブを聴くために、私はジャズバーを訪れました。



雲はどんより、風もやや強く吹いており、これから起こるであろう大嵐を予感させますが、そんな中でもジャズバーはあづみさんの歌声を聴こうと多くのファンでいっぱいでした。



バーに入った私はカウンター席へ。バーといえばカウンター席、という私の勝手なイメージを先行させただけのことですが、どうもカウンター席が落ち着くのです。



ハイボールを注文し、カラカラと心地よい氷の音を楽しみながらハイボールを味わっていると、すぐ横にあづみさんが話しかけに来てくれました。



「今日は来てくれてありがとう」



バーの客の多くはあづみさんのファン、そんな中で、たった一瞬でもあづみさんを独占できるのは至高の喜びです。



実は、私とあづみさんには「自身の本の出版」という共通の夢があるのです。



あづみさんは一足先にその夢に手をかけており、今は編集者の指示のもと目下原稿を修正中。



そんな互いの夢の話をしていると2時間くらいかかりそうでしたが、あづみさんは今日のライブの主役です。



夢の話もほどほどに、ゆっくりとステージへの去って行くあづみさん。



ステージといってもピアノとスタンドマイクが設置されているスペースへと移動するだけのことですが、あづみさんがそのスタンドマイクの前にたった瞬間、そこは紛れもないジャズライブのステージへと変貌したのです。



あづみさんのジャズシンガーとしてのオーラがそうさせるのかもしれません。



実際、ステージで歌声を披露するあづみさんは、先ほどまで互いの夢の話をしていた人とはまるで別人です。



ステージ上のあづみさんは圧倒的な存在感と極上の歌声でファンを魅了。そこにピアノとベースが重なると、まるでジグソーパズルのピースがピッタリとハマるように、最高のジャズライブの完成です。



「この時間がいつまでも続けばいいのに」



そんな想いもつかの間、私のスマホに無情の仕事の電話が入ってきました。



私は途中で帰らざるを得なくなりましたが、最高の時間を過ごすことが出来たのです。



その日は台風上陸の前日、急いで帰って台風への備えをしなくちゃ、と我に帰った私でした。



帰る前にあづみさんと2ショットを撮ることに成功しました。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.03

魔女の恨みを買った・・・らしい私

魔女の恨みを買った・・・らしい私
「魔女の一撃」

って言葉を知っていますか?



ヨーロッパではぎっくり腰のことをこう呼ぶそうです。



なるほど、魔女の一撃・・・その言葉にふさわしい、いやそんな言葉すら物足りなさを感じるほどの一撃を、今私は食らっています。



そうです!現在私はぎっくり腰の治療中です。



ある日の夜、仕事から帰ってソファーでくつろぐ私。ふと思いついたかのように立ち上がり、冷蔵庫からミネラルウォーターを出し、クイっと一飲み。



水を飲んでホッと一息入れたところで、その日郵便受けから出してきたチラシがハラリと床に舞い降りる。



おっと、とばかりにチラシを拾い上げようと前かがみになった瞬間・・・腰に稲妻が走ったのです。そう!まさに魔女の一撃でした。



正体不明の魔女の持つ杖の先端からほど走る稲妻が、私の腰を襲う!



特段魔女の恨みを買った覚えもありません。にも関わらず、その稲妻の威力は凄まじく、私は膝から崩れ落ちてしまいました。



「あっっ、ごっっっ、ぐっっ・・・」



イタっ!という台詞すら口から出ず、声にならない声が出るばかり。這いつくばってどうにかソファーにたどり着いたものの、激痛はいまだ健在、立ち上がろうにも立ち上がれなくなってしまったのです。



「さあ、ここからどうしよう・・・」



床に就くまでにはまだまだやることがあります。台所の片付け、風呂、歯磨き、明日の準備・・・そう!明日はまた仕事があるのです!



試しに立ち上がろうと試みるも、その度に魔女の杖の先端からほど走る稲妻が私を襲う!バリッと!



上半身を傾けてバリッ!背筋を伸ばそうとしてもバリッ!上半身を捻ろうとしてもバリッ!



稲妻を食らいながら、脂汗をかきながらどうにか立ち上がってみると・・・意外にもそこまで痛みを感じない。



立ち上がってしまうと、魔女の稲妻も届かないようです。歩くこともできます。



「よし!ならばやることは1つ!」



立ったまま私はスマホを操作、仕事の関係者に連絡し明日の仕事を昼からに変更。



明日の朝一で、鍼灸治療院へといく決心をしたのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.03

人を絶望させる「天空の城ラピュタ」という映画

人を絶望させる「天空の城ラピュタ」という映画
あなたは「天空の城ラピュタ」という映画を知っていますか?



「いきなり何言ってんだ?知ってるに決まってるだろ」



という返事が返ってくるのは百も承知でこのような質問をしたのには、理由があります。



それはネットでたまたま読んだある記事によるものであり、それは30代の独身男性によって書かれた記事でした。



その独身男性はなんと未だかつて「天空の城ラピュタ」を見たことがない、というのです。



その記事は、30代独身男性が初めて「天空の城ラピュタ」を見たら一体どんな感情を抱くのか、について書かれたものでした。



多くの人を感動させ、冒険心を抱かせ、そして童心に帰らすジブリ映画の傑作を30代独身男性が初めて見たらどうなるのか?



すっごく気になってその記事を読んでみると・・・



30年という年月はここまで人をスレさせるのか、と驚きと笑いに満ち溢れた記事だったのです・・・



・・・記事執筆者の名は知りません。仮にA氏としておきましょう。



30代にして初めて「天空の城ラピュタ」を視聴したA氏の率直な感想は、なんと「絶望」だったのです。



あの感動名作を見て絶望!?と思いましたが、記事を読んでなんとなく納得しました。



と同時に、やはり「天空の城ラピュタ」は幼少時に見るべきものであると再認識したのです。



さて、A氏が感じた「絶望」の理由とは一体なんなのか?



それは主人公の1人であるパズーという少年に対する如何ともしがたい嫉妬心と敗北感でした。



A氏から見ると、あっという間にシータという美少女の信頼を勝ち取り、共に心躍る大冒険へと身を投じていくパズーがあまりにも眩しく見えたというのです。



これ以上ないほどロマンチックなパズーとシータの出会い、そしてシータを一瞬にして夢中にさせるパズーの話術。



1つ映画作品としてではなく、シンプルにパズーという少年を1人の男として見てみても彼の女性を口説く才能は凄まじい。



仮にパズーが黒いスーツをビシッと身に纏えば、一晩で数百万円を稼ぎ出すカリスマホストにもなれるでしょう。



一方のシータはというと、かなりの美少女。それは作中でも明らかにされており、その美貌でドーラの息子や手下たちに飛行船での己の仕事を放棄させ、台所仕事を手伝わせるのに成功しています。



もしキラキラのドレスなど身にまとって銀座に降り立とうものなら、一晩で数百万円を稼ぎ出す売れっ子キャバ嬢にもなれるでしょう。



「愛し合うカリスマホストと売れっ子キャバ嬢のラピュタを巡るめくるめく大冒険」



A氏には「天空の城ラピュタ」がそんな風に見えたのかもしれません。



私は幼少時に「天空の城ラピュタ」を見ているので、今でも作品をみると童心に帰ることができますが、A氏にはそれがない。



「ラピュタのような名作もスレた大人が見るとこうなってしまうのか」



そんな貴重な学びを得ると同時に、記事を読むことで何か1つ大切なものを失った気がしてならない私でした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.02

未知なるスポーツ ラグビー

未知なるスポーツ ラグビー
ラグビーW杯、なにやら盛り上がっているようです。



日本もアイルランド相手に歴史的勝利を収めるなど、すごく調子がよろしいようで。



ただ、残念なことに私はかつてラグビーをプレイしたことは一度もありません。



だからルールもなにもわからず、とにかく日本が強豪(らしい)アイルランド相手に勝利を収めて、どうやらそれが歴史的勝利だということくらいしかわかりません。



まあ、盛り上がることは良いことですが。



これを機会に、もしかしたらラグビーをやってみたい!と言い始める子どもたちが増えるかもしれません。そうなったら面白いですね。



ラグビーのことはほとんど知らない私ですが、実は多少の縁がある、ということが最近になってわかったのです。



私が住むマンションのすぐ近くに、なんとラグビーのプロチームの本拠地があるということが最近になってわかったのです。



そのチームとは、レッドハリケーンズというdocomoのチームです。そう!NTTdocomoです。



NTTの超巨大なビルがマンションのすぐ近くにあって、すぐ傍に綺麗な芝生のグラウンドがあるのは知っていましたが、それがラグビーのプロチームのグラウンドだとは知りませんでした。



我が家のマンションのベランダから練習風景を眺めることもできて、見てると結構迫力があって面白い。



ラグビーファンからすると、ものすごく羨ましい環境なんでしょうね。



ラグビーを見ていてつくづく思うのは、ラグビーというのはチームプレーなんだな、ということです。



「当たり前じゃないか」



そう!当たり前なんですが、チームプレーというものが大っ嫌いな私にとってラグビーは本当に未知の世界だなと実感した、ということです。



私はこれまで、サッカー、バスケ、バレーなどのチームスポーツを避けてきました。



スポーツばかりではありません。これまで私はなんらかのチームに何度か関わってきましたが、まったく肌に合わないのです。



特段チームのメンバーが嫌い、というわけでもありません。ただ・・



「みんなで協力して頑張ろうよ!」



みたいなことを言われると、「なに言ってんだ、こいつ」という心境になってしまうのです。



今後私が、どこかのチームや団体に自ら所属することはないでしょう。なんらかの事情や目的があれば別ですが。



そんな私がもしラグビーチームに所属していたら・・・チームというものに慣れず、チームのみんなに大迷惑をかけていたことでしょう。



全て自分1人で完結する。仕事も趣味もスポーツも、私にとってはそれが一番心地よい。



ラグビーを見ながら、そんな想いにふける私でした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.02

コピーライターは素敵な仕事?

コピーライターは素敵な仕事?
文章って誰でも書けます。



小学生の授業でひらがな、カタカナ、漢字を学んだし

文章を構成する主語、述語、目的語も学んだし

文章同士をつなぐかすがいの役割を果たす接続詞も学んだ。



おそらく日本人ならば誰でも同じでしょう。



でも、コピーライターという文章のプロになってみて

初めて文章の難しさを実感しています。



それはひとえに日本語の難しさや奥深さにもあると思います。



例えば、「感じる」という言葉。

似たような言葉は他にもたくさんあります。実感とか感得するとか・・・



他にも「雨が降る」という状況を表す日本語を全て書き表すと

なんと辞書1冊分にもなります。



ほんとかな?と疑いたくもなりますが

確かに、五月雨や長雨や霧雨・・・

いろいろとありそうです。



さて、そのコピーライターの仕事ですが

実は、コピーライターとして作成する文章は

難しい表現方法とは一切無縁です。



なぜなら、いかにして人にわかりやすく商品を伝えるかが

至上命題だからです。



わかりにくい入り組んだ文章で

自己満足に浸っている場合ではないのです。



ただ、誰にでも読めるわかりやすい文章を書くには

人よりも多くの日本語や文章表現を知っている必要があります。



「これをわかりやすい日本語で表す場合、どの言葉が一番しっくりくるか」



ということを考えなくてはならないからです。



無限とすら思えるほど多くの日本語の中から

どの言葉を選択するか。



そこがコピーライターとして腕の見せ所です。



「コピーライターになるための勉強ってどんなことをするのですか?」



以前、そんな質問をされたことがあります。



もちろん、専門書や養成講座などで勉強しましたし

今でもしていますが



私の場合、読書好きだったことと

かつての所属会社でものすごく鍛えられたことが

コピーライターとしての土台になっていると思っています。



つまり、コピーライターになるためには



何よりも文章に慣れ親しむこと

そして文章を書きなれること



が最も重要です。



フリーのコピーライターは素敵な仕事です。



会社に出勤しなくていいし

自分のペースで仕事ができるし

お気に入りのカフェで仕事ができるし

やり方次第で収入も思いのままだし。



でも、そうなるためには

やはりそれなりの努力が必要なのです。



まあ・・当たり前ですが。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。
2021.08.02

会社の金で山に登っていた私

会社の金で山に登っていた私
今でこそ、割と気ままに仕事をしたり山に登ったりしている私ですが

かつては平日のほとんどの時間を会社に捧げていた、いわゆる一般のサラリーマンでした。



自由な時間と自由な収入と自由な人間関係を手に入れることができた今は、会社員に戻りたいなどと全く思いません。



しかし、会社員だからこそのメリットも実は多いのです。



その中の1つが給料でしょう。



会社員として所属している以上、給料は確実に発生するし、それを元に人生設計を組み立てることができるのはものすごいメリットです。



そして・・・これは主に大学を卒業したばかりの若手に当てはまることですが、社会人としての成長です。



会社ほど厳しくも甘い社会人養成所はないと思います。自分を成長させてくれる上に、給料までもらえるのですから。



あと、社会的信用も絶大です。会社員だとあまり実感がないかもしれませんが、キャッシングやローンを組む際の審査では、個人事業主と会社員とでは雲泥の差です。



会社員の場合、審査はほぼ無審査じゃないか?というくらいに簡単にパスできます。



さて、そんな多くの恩恵を受けていたサラリーマン時代の私ですが、それら以外の大きなメリットを受けていました。



そのおかげでこれまで多くの山行を重ねることができた、と言ってもいいでしょう。



そのメリットとは、ズバリ出張です。



かつての所属会社で、私は東京や千葉の役所の土木案件を多く担当していたので、けっこう頻繁に新幹線で東京に出張していました。



もちろん、現場業務で出張する場合はかなり多忙になりますが、打ち合わせだけで東京まで行くこともあります。



コストパフォーマンスはあまりよくありませんが、まあ仕方ありませんでした。



ただ、そんな時こそが出張の名目で関東の山に登る大チャンスなのです。



打ち合わせといっても、概ね1時間もかかりません。本来ならば、打ち合わせが終わったらそのまま大阪へ帰ります。



それってあまりにももったいない!せっかく会社のお金で東京まで行くのだから、打ち合わせ後に関東周辺の山に登る計画を立てるのです。



そうして登った山は約30座、東京への打ち合わせ出張の時は、バカでかいザックを背負って新幹線に乗るのが当たり前になっていました。



明日から数日にわたって、そんな中の1つの山行についてお話しようと思います。



ではまた明日!

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを山で

片足で3kg、両足で6kg、13kgのザック

これが今回の登山で私の足に装着したウェイトの重量、そしてザックの重量です。

これらのウェイトを装着したままの状態で登ったコースは、神戸市中心部の北側に位置する諏訪山、市章山、再度山縦走です。

そして今回の登山は、1人ではありません。私にしては珍しく、パーティー登山の1メンバーとしての参加です。

基本的にヘビーウォーキングは自宅近所や街中の散歩で実施するもの。歩くこと自体の重要度が極めて高い登山の本番で実施するべきことではありません。

私とて迷いました。もし、パーティーメンバーの皆さんに、私が足首にとんでもないウェイトを装着したまま登山していることが判明すれば、いや、それよりもそれが原因で山で転倒や足首の捻挫などの怪我をしてしまったら・・・

しかし、実際の登山でヘビーウォーキングを行えば、その足の筋肉強化の効果は計り知れない!何よりもヘビーウォーキングを登山で行なうと、自分の足に何が起こるのかどうしても知りたい、試したい!!

そんな好奇心が勝って、私はパーティーのメンバーには極秘で、足首のウェイトをズボンの裾で隠して、ヘビーウォーキング状態での登山に挑むことにしたのです。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング実践の山について

集合場所にて
私がパーティのメンバーに極秘で装着したウェイトは、両足に3kgのアンクルウェイト、背に15kgのザック。

メンバーに極秘にした理由は、ウェイトを身につけて登山などするなっ!と注意を受けると想定したためです。

ただでさえ登山では極限まで体力を消耗します。必要な物資をザックに詰め込んだ結果かなりの重量になることはよくありますが、そうでなければ、極力余計な荷物は省かなくてはなりません。

ましてや登山をする上では全く意味のない足首のウェイトなど言語道断!だと思うのは登山を知っていれば常識です。

ただの好奇心だけで、余計なウェイトを装着して挑む今回の登山。神戸市中央区のJR元町駅がそのスタート地点です。

スタート地点に到着すると、そこにはすでに5名ほどのパーティーメンバーがザックを降ろして談笑していました。
[わたし]
今日はよろしくお願いいたします!

今回の登山におけるメンバー内でのわたしの立場は、何の役割も担っていない平の1メンバー。挨拶は欠かせません。

すると皆さん、一人一人私に自己紹介をしてくださり、何とも心地よく暖かい気持ちになることができました。

それだけに私の足首のウェイトが気になりました。私の足首は誰の目からもあまりにもゴツすぎる。注意でもされてしまったら一体どう説明すればいいのやら・・・

説明はできます。ヘビーウォーキングという筋トレ手法で、有名な登山家も実践しているとても効果的なものだと。

ただ「実際の登山でやることはないだろっ!自宅近所か街中でやりなさい!」と言われると言い返す言葉もありません。全くその通りなのですから。

幸いなことに誰1人私の足首のことに気づく人はおらず、メンバー全員が勢揃いしたところで、山へと出発することになったのでした。
アクティビティ
METS
徒歩
3.5
ハイキング
7.8
10kgの荷物を持って山を登る
8.3
水泳
9.8
マラソン
13.3
雪山登山
15.5
出典:身体活動のメッツ(METs)表

登山は7〜9METsと言われていて、ジョギング・スイミングと同程度です。厚生労働省のまとめている運動強度一覧表では一般登山で8.3METsとされています。

例えば、体重60kgの男性が8.10kgのザックを背負って6時間かけて山に登るとしましょう。登山のMETsは8.3であり、これを先ほどの計算式に当てはめると3660kcal程度の消費カロリーになります。すでにかなりの消費カロリーですが、これに基礎代謝を含めると男性なら余裕で5000キロカロリーを越えます。

5000キロカロリーというと、マクドナルドのビッグマックがなんと約10個分!!とんでもない消費カロリーです。
ここでもしあなたが「消費カロリーが大きい→痩せる」という単純な図式を頭に思い浮かべたのであれば、ちょっと待ってください。

これを実際に行うことができれば確かにカロリー消費の効果は抜群です。しかし、登山経験のない人が行なうことはほぼ不可能です。そもそも10kgを背負って坂道を延々と歩く下地が出来ていません。まともに歩けて30分程度ではないでしょうか。

でもあなたはものすごい根性の持ち主で、なんとか6時間山道を歩き通した!ということにして話を進めます。
私と小説「神々の山嶺」との出会いは、原作者である夢枕獏を経由したものでした。と言っても別に原作者に直接お会いできたわけではありません。

約10年前、当時ビジネスマン向けに発行していた月刊誌「KING」で、夢枕獏氏は自身の旅行記の連載を持っていました。わずか2〜3ページの短い連載ページでしたが、その文章は知性に溢れ、ユーモアセンスに富み、人を惹きつけるに十分な魅力を持ったものでした。

[わたし]
なんでもいい!この人の著書を読んでみたい!


そんな強烈な願望を持ち、すぐにyahooで夢枕獏氏の著書を調べてみました。数々の小説タイトルがヒットしましたが、ジャンルに偏りはなく、オカルト、SF、時代物、格闘技と多岐に渡っていました。

そんな中で一際私の目を引いた小説が「神々の山嶺」だったのです。夢枕獏氏の代表作ともいうべき作品とあり、何よりも私自身が登山にのめり込み始めた頃だったということもありました。

数日後の仕事帰りに、大阪は梅田の大型書店「紀伊国屋」へと立ち寄り小説コーナーを物色するとすぐに発見、分厚い単行本の「神々の山嶺」が上下巻に別れて陳列されていたのです。

1ミリも迷いことなく、ただちに上下巻を手にしてレジへと走り、ウキウキ気分で帰路につきました。

その日はちょうど金曜日。再び出勤する日までの2日間、私は「神々の山嶺」の世界に没頭することとなったのでした。

三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを登山で実践

足首と同化したウェイト
そんな私も、いつも足首にウェイトを装着して山に登っているわけではありません。基本的にヘビーウォーキングは、街中や自宅マンションの階段で行なっています。

だから足首に3kgのウェイトを装着している感覚は未知のものではありません。確かに3kgはなかなかの重量感ですが、普通に歩行する分には何ら支障ないこともわかっています。

だからこそ今回、山でのヘビーウォーキングに挑んだわけですが、歩き始めて約15分、足首に何の問題もありません。それどころか、脚自体がウェイトの重さに慣れ始めたのです。まるで足首にウェイトを装着していることなど忘れたかのように。

さて、歩き始めて約30分が経過、いよいよ一般歩道から山道へと入ります。といってもしばらくは丸太を組み合わせた山の階段なので、歩行は楽です。

しかし・・・

さすがにそろそろ足にも重さを感じ始めるのではないか?
息切れが激しくなってくるのではないか?
一緒に歩くメンバーから遅れ始めるのではないか?

通常、片足に3kg、両足で6kgの重量のウェイトをつけるなど考えられることではありません。そんな重い靴など存在しませんし。

ましてや今は、低山とは言え登山の真っ只中。万が一、メンバーから遅れて迷惑をかけるようなことになったら、すぐさま足首のウェイトを外してザックの中に入れるつもりでした。ザックの重量が6kg増えることになりますが、足首よりは重さを感じずに済むはずです。

ところが、山道でもそこまで重さを感じないのです。もちろん足首の重量感はドーンと存在しますが、それでいつもより息切れが激しくなったり、歩行速度が遅くなったり・・・なんてことが全くない!

現在、登山の舞台は諏訪山展望台、そこから神戸の街並みをのんびり楽しんでいるところ。
メンバーの方がお菓子を皆に配っていて、私も1つ頂戴しました。私の大好きなお菓子の「源氏パイ」!予想に反してウェイトの影響がなく、身体の調子も上々!「源氏パイ」のお味もひとしおでした。
そんな諏訪山展望台とお別れし、次の目的地である市章山へ。この市章山、とてもユニークな山で、山の斜面に神戸市の市章が浮かび上がるように電飾が施されているのです。夜、神戸の町から市章山が存在する北の方向を眺めると、神戸市のシンボルマークが!というわけです。

そんな市章山、神戸の街からシンボルマークが見えるように、その標高は少し高めです。いくつかの獣道と丸太階段を経て、約40分ほどで山頂に到着!なるほど、神戸の街が一望できます。
で、問題の足のウェイトです。ここまで何の問題もありません。息が切れることもなければ、メンバーから遅れることもない。足首の重量感が痛みへと変わることも全くない。これで膝へ良い影響を与えることができているならば素晴らしいことです。

詳しくはこちら

歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?

神戸愛に溢れた市章山を後にして、私たちは最終目的地である再度山へ。途中の東屋で休憩そして昼食をとります。

メンバーそれぞれ思い思いに昼ごはんの準備に取り掛かります。簡単にコンビニで購入したバナナとコーヒーで済ます人や家で作ってきた弁当を広げる人、またある人はコッヘルとバーナーとインスタント袋麺を取り出し湯を沸かし始めてます。

12月間近の11月下旬、熱々のインスタントラーメンが何とも美味そう!!!次から真似しようっと!心に誓ったのでした 笑
痛み始めた足首
で、肝心の足首のウェイトです。実はこのウェイト、家を出発して途中で装着したわけではありません。家で装着してそのまま電車に乗り、集合場所へと到着、現在に至るわけです。つまりウェイトを装着してから5時間もの時間が経過していることになります。

なんと装着5時間目にして、足首の付け根あたりに若干の痛みがで始めたのです。しかも両足に。なにか嫌な予感がしたのですが、別に耐えられない痛みでもありません。

それにここまで5時間も装着し続けてきたウェイト。どうせならば下山まで、いや自宅に到着するまで着したままでこの山行を終えたい!という達成感を味わいたい欲望もあって、その痛みは耐えることにしたのでした。

昼食を終えて再び、再度山へと向かい歩き始めた私たち。目的地まではあと1時間といったところ。獣道を1時間歩き続けるのはかなりの体力と精神力を必要としますが、再度山までのルートはハイキングコースとして整備された道。しかも、再度山自体が低山なので急な上り坂もなく、1時間の歩行はとても楽なもの・・のはずでした。

昼食を終えて歩き始めてから約15分、私の足首の痛みが急激に増し始めたのです。そう!先ほどまで「若干の痛み」だったはずの痛みです。もはや「若干」などとは言ってられない痛みです・・・

まずは、急に痛み始めた原因を考え始めました。で、真っ先に疑った痛みの原因が、足首のウェイトと靴下の間に小さな石コロが入り込んだことによる痛み。

実は痛みは両足首ではなく右足首だけでした。だからこそ石コロが原因である可能性が高いはず!と思ったのですが、いくらウェイトと靴下の間に指を突っ込んでみても石コロは発見できません。

残念ながら、ウェイト装着による足首への負担増大、そしてウェイトの足首への圧迫が痛みの原因であることは明らかです。指を突っ込んだ時に、それを確信せざるを得ませんでした。

しかし、再度山山頂まであと約40分、休憩を入れるような距離ではなく、かといって今更「足首のウェイトを外すからちょっと待ってください!」などと言えるわけがない・・・

徐々に激痛へと発展していく足首の痛みと付き合いながら、再度山まで歩行を続けるしかありませんでした・・

痛みからの解放のはずだったが
そうして約40分間、痛みと戦い続けながら山頂へと歩行を続けた私。山頂目前までくると、私の足首の痛みは骨への異常すら疑ってしまうほどのものへと発展していたのです。そして約40分後、再度山山頂へと到着!

「ふー!やっと着いたぁ!」

他のメンバーが登頂の達成感を味わいながら持参のタオルで爽やかに汗を拭っているとき、私は足首の痛みのせいで脂汗ダラダラでした・・

しかし、やっとウェイトが外せる!!私は登頂の達成感、喜びよりもウェイトを外せるという喜びに完全に支配されていたのです。最後の力を振り絞って、人目のつかない茂みへと隠れて両足首からそれぞれ3kgのウェイトを外す私。

バリバリバリバリ・・・

ウェイトは強力なマジックテープで固定されているため、外す時はかなり大きな音を発します。他のメンバーに聞こえないようにゆっくりと外し、ようやく両足首がウェイトから解放されたのでした。登頂とはまた違う類の達成感、というより開放感。これほどホッとした瞬間は久しぶりでした。

急いでウェイトをザックに詰め込んで、何気なく茂みから出て、何事もなかったかのように登頂の喜びを語り合うメンバーと私。この時私が再度山登頂などどうでもよかったこと、誰も知らなかったことでしょう。

さて、山頂でひと時を過ごし、下山の時間の到来。もはや私に怖いものなどありません。そう!足首の痛みなど全く怖くありませんでした。もうウェイトは足首ではなくザックに入っているのですから。

意気揚々と下山、JR元町駅へと歩き始めた私たち。あとはルンルン気分で駅への道程を楽しむだけのはず!でした。

ところが、いざ歩き始めた瞬間・・・ズキン、ズキンと走る両足首への痛み。バカなっ!!

私の両足首にもうウェイトはありません。ただ、靴下と登山靴があるのみです。にも関わらず痛みは相変わらず私の足首を走り続けている・・・

そうか!今度こそ石コロのせいだ!とばかりに足首の痛み部分に指を押し込んでも石コロなどない・・・まさか!

注意深く恐る恐る足首の痛み部分を指でなぞってみると、なんとそこには、靴下越しにでもはっきりとわかる異常な膨らみが・・・「あーー!!腫れてるぅ!!」

そうです!山頂まで痛みを耐え続けた私の足首ですが、しっかりとその後遺症を残していたのです。腫れという形で・・・

そうなるともう・・為すすべはありません。一刻も早く自宅へ帰って時間とともに腫れの治癒を待つしかありません。ザックに湿布でも入っていれば別ですが、そんなものを常備した覚えも全くありません。

JR元町駅までは約90分、ひたすら痛みに耐えてそこまで歩き、電車に乗って自宅まで帰るしかないのです・・・

三浦雄一郎式ヘビーウォーキング。それは三浦雄一郎氏を最高の登山家へと導いた素晴らしいトレーニング法であることは間違いありません。しかし、それを実際の登山でやるべきではない!今回の失敗を通して1つ利口になった私でした。
救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役に立つ知識です。
以前、山に”似合う”車ということで記事を書いたことがありました。

「山に”似合う”車とは?雰囲気重視の車選び」

登山をするために「便利な」ということではなく、山に合う車は何か?ということで
私がシェアした車がミニクーパーでした。

街乗りのイメージが強い車ですが、実はかつてラリーで優秀な成績を収めたこともある
悪路にも強い、とてもパワフルな車なのです。

しかも、小さいボディーにも拘らず内装は広く、登山で使う程度の荷物ならば楽々入ります。
さすがに車中泊はちょっと辛いのですが、それは外にテントを張って解決!

まるで自分の相棒のような、親友のようなミニクーパーが最も山に似合う車と思っています。

適度な階層制度は必要

近年、日本では「個人」に焦点が当てられ、課長、部長のような縦社会ではなく、役職を出来るだけ廃止した職場環境を作ろうとしている雰囲気があります。

ただ、どれだけフラットな関係を意識した組織作りをしたとしても、企業が同じ方向を向いて進んでいくためには組織を引っ張っていけるリーダーの存在が不可欠となります。

グーグルでは数ヶ月だけ、マネージャーというポジションを無くすという実験が行われましたが、効率的なコラボレーションを促進させたり、明確な戦略とビジョンを持つためには、ある程度の階層制度が必要なことに気づいたそうです。

そういった意味でも登山は、リーダーシップの能力を最大限に発揮して、チーム全体・組織全体で一つの目標を達成するためのトレーニングとしては最高の舞台、なのかもしれません。
紅葉谷コース
約700本もの紅葉やカエデを見ることができる紅葉谷公園を通るコースです。紅葉の季節には、素晴らしい景色を見ることができます。
大聖院コース
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山である大聖院。宮島で最も歴史の古い寺院です。弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。ここでの参拝を兼ねたコースです。
大元コース
桜の名所として知られ、厳島神社より古い歴史ある神社です。柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。ここでの参拝を兼ねたコースです。
今回の登山は、神社や寺院での参拝をメインにしたものであるので、選ぶコースは大聖院コース。

厳島神社を後にして、約5分歩くと大聖院に到着です。大聖院は概ね登山コースのスタート地点に位置します。
門の左右には大迫力の仁王像がお出迎え。いや、お出迎えと言うよりも「この聖域を汚す奴は許さん!」と、恐ろしく気合いの入った雰囲気です。この大聖院が歴史上いかに重要な寺院かということを物語っているかのようです。身の引き締まる思いで一礼して門をくぐると、その先には長い石階段がそびえ立っています。

石階段の左側をふと見下ろすと、そこには無数のお地蔵様が並んでいました。山ではところどころにお地蔵様が祀られていることはよくありますが、これだけ無数に並んでいるところは初めてみました。
しかもよくよく見ると、単なる石像ではなく、1体1体全て違う表情をしています。魂が込められたお地蔵様を具現化した姿のようにも見えて非常に興味深いものでした。

お地蔵様を横目にさらに階段を上がると、左手に釣り鐘がありました。どうやら誰でも自由に突いてもいいようです。
4人で順番に突くこととなり、それぞれ鐘突きに挑戦!鐘突き棒(撞木という)から垂れる縄を後ろに引き、振り子の原理に自身の力を加えて勢いよく釣り鐘を叩く!

ゴ〜〜〜ン・・・

独特の音色が辺り一面に響き、周囲の山々へと吸収されていきます。心なしか私の脳みそにまで音色が吸収されたかのような錯覚を覚えました。いい音色でした・・・

釣り鐘を後にし、さらに階段を上がると、大聖院の本堂である摩尼殿に到着です。

本殿の中は非常に荘厳で近寄りがたい雰囲気がありましたが、本殿手前の広場は、仏具などの露天商があり、聖と俗がいい感じに融合している様子で非常に居心地の良い空間でした。

大聖院でゆっくりと休憩をとり、階段を下りていよいよ本格的な登山開始です。おっと、その前に大聖院からの風景を一眼レフに納めたので、ご紹介します。遥か遠くまで見渡せて素晴らしい風景でした。

リーダーに守られている安心感が最高の能力を発揮する

登山と同じように常に危険と隣り合わせの環境にある軍隊では、自分を犠牲にして他人を助ける人に勲章を与えますが、ビジネスの世界では、会社に利益を与えてくれた人にボーナスを支払います。

登山や軍隊では、自分を犠牲にしてまで仲間を守りますが、会社では社員に数字を競わせ、いち早く出世することが推奨されます。

アメリカのベストセラー作家であるサイモン・シネック氏は、なぜ軍人達が自分を犠牲にしてまで仲間を守ろうとするのかという内容を著書「リーダーは最後に食べなさい」にまとめました。本の中でのシネック氏の主張はこうです。

"軍隊に所属する人たちは、ただ人間味が素晴らしい人たちの集まりでは決してなく、リーダーに守られているという安心感があるからこそ、自分を犠牲にしてもチームワークを尊重し、最大限のパフォーマンスを発揮することができるのだ。"

ただ、クリエイティブで常に業界の流れを作っていく組織は、多くの人がイメージする日本の典型的な年功序列や縦社会の文化とは全く違った階層制度を意識していることは間違いないでしょう。

日本を代表する登山家、栗城史多さんは「楽しくなかったら、下山しろ。」と述べています。

しかし、どんなに厳しい状況であっても楽しめるからこそ続けることができる、そういった意味で、登山にしても経営にしても、リーダーや組織のメンバーが「楽しめている」かどうかは、ひとつの大きな判断基準になっていくのかもしれません。
固形タイプ

つまり、基本的には液体タイプを使用し、チョークバッグにはカットした固形タイプのチョークを入れておきます。

そうすることで、粉末の飛散を最小限に抑えることができ、しかもより適量のチョークを手につけることができるようになるのです。

また、固形タイプのチョークは比較的安価であるため、経済的にも優れたセットです。

後日談

痛みに耐えながらどうにかこうにか自宅へ到着、大至急、冷凍庫の底に転がっていた保冷剤をタオルで包んで、両足首の患部を冷却した私。幸いにも痛みは徐々に収まり、二日後には腫れも痛みも消えて無くなりました。

それからも自宅周辺や自宅マンションの階段で三浦雄一郎式ヘビーウォーキングを実践していますが、痛みを感じることはありません。あの時の痛みは一体なんだったのか・・・今だに謎です。

ただ、どんな低山でも短いルートでも、登山を舐めてかかるとこういう目にあう!!登山歴15年目にしてこんな基本的なことを改めて身をもって学んだ私でした。

過食でも体重が確実に落ちる登山

もしあなたがカロリー消費目的で登山をするのであれば、食事制限などは一切行わず好きなだけ食べて登山に挑んでください。心配ありません。それでも体重は確実に落ちますから。

1日8時間を超える山行や2泊縦走をすると、食べられる限界まで食べても結果として栄養素が足りなくなり体重が落ちます。体内の水分・脂肪・筋肉を大量に消費した結果です。登山はあまりにもカロリーを使いすぎるのです。

脂肪だけ燃えてくれるのならば万々歳なのですが、筋肉が過度に消耗しているため大量に栄養補給して回復することは必須です。

あまりにも危険な登山ダイエット

あなたの身体の栄養素が枯渇すると何が起こるか?

①身体が動かなくなる
②糖がなくなり脳が働かなくなり遭難する(事故をおこす)
③筋肉を著しく消費する
山岳事故で最も多い原因は、疲労と集中力の低下からの遭難です。元気な状態ではまず事故は起こしません。エネルギーを使い切ると道標は見えて確認したつもりでも1分後には全て忘れています。

登山ではそれだけ身体を限界まで追い込まれるため、登山届があり、岐阜県の北アルプスでは未提出者は罰金を支払うほどの条例ができました。

登山届けについてはこちら

遭難を事前に予防!登山計画書の書き方とは

そもそも登山を楽しんでいる人は、登山でカロリーを消費しようなんて危険な発想をしません。むしろ「膝に負担がかかるから減量して次の山行に備えよう」という考え方をします。

北アルプス縦走レベルの山行経験がある人ならば経験として栄養枯渇と疲労がいかに危険かがよく分かると思います。逆に「たかが有酸素運動。ダイエットで大げさすぎる」のように登山と有酸素運動の区別がつかない知識の人ほど遭難するとパニックを起こし事態を悪化させます。

登山では、4〜6時間かけて山頂を目指すことなど当たり前。そこから4〜6時間かけて下山することも想定して計画を立てるのです。仮に山頂付近で怪我をしてしまっても、どうにかして下山しなくてはならないのです。山頂付近で救急車を呼ぶわけにはいかないのです。その点、故障したら競技を中止できる一般のスポーツとは大きく異なります。

工夫次第で効率の良い登山ダイエット

もしあなたが「登山前、登山中、下山後は全力で食べて結果として体重を落ちればラッキー」と考えるならば登山をオススメできます。ぜひ山を満喫して楽しんでください。

私の場合、3泊縦走で大体3kg程度体重が落ちます。殆どが水分なので下山後5日間で体重が元に戻ります。私はダイエットをしないのであまり体重を気にすることはありませんが、登山で体重を落としてから普段の過ごし方に注意すれば、結果として効率の良いダイエットにできる可能性はあります。

例えば、週1回の登山よりも毎日の晩御飯の白米をカットした方が明らかに早く体重が落ちます。リバンドさせない自己管理ができるならば、登山は効率のいいダイエット方法です。

どんなに危険な道具も手法も、要は使い方次第であり、使う人次第です。登山というものをより深く理解し、あなたの人生に役立ててください!

丹沢登山 テント泊の夜

ザックを下ろして、中からテント道具一式を取り出しすぐに設営。慣れない人にとっては時間のかかるメンドくさい作業ですが、私にとってテントの設営は赤子の手をひねるようなもの。しかもこの日は風もなく、絶好のテント泊の夜と言えるでしょう。

ものの5分ほどでテント設営し、さあ!いよいよ待ちに待った夕食タイムです。この日のディナーは鯖の缶詰を混ぜた炊き込みご飯とインスタント味噌汁、デザートにバナナ。食後にはバターコーヒー。これ以上ないくらいの最高の贅沢です。

手際よく夕食を調理し、ゆっくりと味わって完食。サッと片付けてしまうと後はシュラフに入って寝るだけ。しかし、私の場合、すぐには寝ません。

数時間もずっと歩きぱなしで、しかもお腹は満腹。シュラフに入って目を閉じればすぐに眠りに落ちることはわかっていましたが、この最高の夜をもっと満喫したい!という思いもありました。

そんな時の夜の過ごし方は決まっています。ウィスキーの水割りを片手に愛用のiPhoneでジャズを流し、そしてLEDの灯りで本を読む。

これほど贅沢な夜の過ごし方は他には絶対にない!と断言できます。

そうして過ごすこと約1時間。ウィスキーの効果もあり程よい睡魔に襲われた私は、ここが頃合いとばかりに本を閉じ、LEDを消してシュラフにもぐりこんだのでした・・・

丹沢登山と出発の朝

時刻は朝の4時30分。普段だとものすごい早起きですが、山の朝としては一般的です。テント泊の場合、夜は8時には寝てしまうので、必然的に朝は早く起きてしまうのです。

昨晩の私は1時間ほどジャズを聴いたり本を読んだりしていましたが、それでも9時には眠りにつきました。で、この時間に目覚めたというわけですね。

ウェットティッシュで顔を拭いて、水筒の水をゴクリと一飲み。しっかりと目覚めたところで、朝食の準備に取り掛かります。

朝の献立は、白ご飯と梅干しとインスタント味噌汁。昨晩と同様に手際よく作り終えて、サッと朝食をすます。

片付けも終えてホッと一息すると、早速登山客が私のテントの前を通ります。その手にはプロ仕様の高級カメラ。早朝の美しい朝日の写真を撮りにきたのでしょう。
[わたし]
おはようございます!早いですね!

[カメラマン]
おはようございます!いい朝ですね!最高の写真が撮れそうです。



いい笑顔で返事してくれましたが、写真撮影に集中したい様子。それ以上の会話はご遠慮して、テントの片付けに取り掛かることにしました。

10分ほどでテントをたたみ、すべてのものをザックにしまい込んで、登山準備万端!再び丹沢山へ向けて歩き始めたのでした。

丹沢山ルートのもうひとつの目的地 塔ノ岳

花立山荘を出発した私は、まず塔ノ岳を目指しました。塔ノ岳とは、丹沢山ルートの中でも有名な山頂。ここまでの途中何度も「塔ノ岳まで〜m」という案内表示を見ました。丹沢山ではなく、塔ノ岳を目指す人も多いようです。
実は私も、昨日は塔ノ岳でテントは張るつもりでした。しかし、あたりが真っ暗になる寸前だったため止むを得ず花立山荘でテントを張ることにしたのですが・・・後ほどこの選択が正しかったことを思い知ることになります。

さて、テント泊の利点は様々ありますが、日の出を見ながら山道を歩くことができる点も大きな利点の1つです。まっさらな太陽の光を浴びながらの登山は、身も心も癒される素晴らしい体験です。

前日中にたどり着こうとして断念した塔ノ岳。テントを張った花立山荘からだと30分ほどの距離なので、すぐに到着するはず!と考えていた私ですが、実際本当に30分ほどで塔ノ岳に到着しました。

さて塔ノ岳山頂ですが、中心に塔ノ岳山頂を示す立派な石碑が構えており、その石碑を取り囲むような配置で大小様々な石がゴロゴロと転がっていました。そのすぐ奥には2階建ての立派な山小屋が建っており、その脇では、宿泊客らしき男性が眠たそうに歯磨きをしていました。なんとも生活感溢れる光景です。

そんな生活感溢れる山小屋がちょっと珍しく、しばらくその雰囲気を味わってみようと塔ノ岳山頂で一息入れることにした私。ザックを下ろしてしばらく手頃な石に腰をおろしていると、山小屋の窓が次々と空き始め、ワイワイガヤガヤと騒がしくなってきました。

どうやら多くの登山客が宿泊していたようで、次々と山小屋から人が出てきて、顔を洗ったり、背伸びしたり、ラジオ体操を始めたり、談笑したりと実に賑やか!

こんな山頂の光景も悪くない!とばかりにしばらくそんな微笑ましい雰囲気を味わっていましたが、やはり山の早朝は静けさが相応しい!とばかりに早々に塔ノ岳をあとにして、丹沢山へと向かったのでした。

ついに到着!丹沢山山頂

塔ノ岳から丹沢山までの山道は、稜線の道。細い一本道ですが、比較的平坦で歩きやすく、しかも山道の両サイドを見れば最高の絶景を楽しむことができます。

そして、丹沢山は比較的富士山が近く、稜線からも美しい富士山の姿を楽しむことができます。
そんな稜線を歩くこと約1時間ほど、ついに丹沢山山頂に到着することができたのでした!
さて今回の丹沢山山頂を目指した登山、本来ならばルートの途中途中の山小屋に宿泊すべきところを、掟破りのテント泊をしてしまった私。確かにこれほどしっかりと整備されている山道だと山小屋での宿泊が正しいとは思いますが、場合によってはテント泊も有りかな?と結論づけました。

ただし、テント泊をした形跡を一切残さないこと!これが大原則です。これさえ守れば、テント場でなくとも、どこでもテントを張ることはできると思います。

普段は日帰り登山がメインの私ですが、今回の山行で改めて「やっぱりテント泊は最高だっ!」と実感したのでした。

ハイキングツアー参加ご予約・お問い合わせ

ハイキングツアーへの参加に関するご相談はお気軽にご連絡ください。